『エヴァンゲリオン』って? -4ページ目

特務機関NERV (ネルフ)


『エヴァンゲリオン』って?-ネルフ

特務機関NERV(ネルフ)
正式名称を国際連合直属非公開組織 特務機関NERVと言い、ゲヒルンを発展解消して2010年に設立された、使徒殲滅を主要任務とする国連直属の超法規的組織。ドイツ語で神経の意味。所在は芦ノ湖北湖畔の第3新東京市の地下、箱根大深度地下大規模空間にあるとされている。漫画第1巻の初版では、シンボルマークの一文が今とは違ったものになっていた(現在では修正)。ニュータイプ100%コレクションに掲載されているシンボルマークには「NEO EATH OF RETARN VERERASION TEAM」となっているものがあり、つまりは略するとNERVだが、この設定はアニメ本編では使用されなかったようである(綴り自体に間違いがあるので意味は不明)。
国連から絶大な権限を委譲されており、使徒殲滅作戦時には国連・日本政府から作戦指揮の全てを委任されている。2015年現在、E計画とアダム再生計画、人類補完計画の3つのプロジェクトも極秘裏に進めている。汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンを複数保有する。本部は日本国第3新東京市、総司令官は碇ゲンドウ。米国に第1・2支部、ドイツに第3支部を擁し、その他にも中国など世界各国に支部がある。
国連直属の準軍事組織として、一定程度の訓練を受けた武装職員を雇用しているが、劇場版では第二東京にA-801(ネルフの法的保護の破棄および日本国政府への指揮権の委譲)を発令されたにも関わらずゲンドウはこれを拒否、侵入者邀撃用の予算を縮小されていたネルフはその際に錬度、装備とも戦略自衛隊に劣り、本部侵攻を許した。
シンボルマークの意匠に取り入れられているイチジクの葉は、旧約聖書におけるアダムとイヴの顛末(失楽園)より。知恵の実を手にした為にエデンの園から追い出された人類の原罪を表しており、葉が半分なのは園にあるもう一つの実である生命の実を手にしていないから。なお、シンボルマークの下部に書かれている「GOD'S IN HIS HEAVEN. ALL'S RIGHT WITH THE WORLD.」(訳:神は天に在り、全て世はこともなし)は、ロバート・ブラウニングの詩『ピッパが通る』の一節から引用された。
新劇場版では各国支部の権限が強化され、ほとんど対立関係に近い状態である事が示唆されている(4号機の情報がリツコにすら開示されていなかった事、日本で稼動している2号機の所有権をユーロが保持し続けられた事など)。マークは山下いくとがアニメ版の企画段階において提案した案の一つをサルベージしたものが用いられ、従来のイチジクのマークの背景に「皮を剥かれた」逆さに刻まれた智慧の実とされるリンゴが組み合わされ、イメージが変化している。その新しいロゴは、人類の進化と原罪が示されている。NERVのフォントや詩の位置を変えた別バージョンも存在する。

第3新東京市


『エヴァンゲリオン』って?-ジオフロント

第3新東京市


~ 概要~


2000 年9月13日に発生した「セカンドインパクト」、および同9月20日の新型爆弾の攻撃により首都東京は壊滅した。その復興を断念した日本臨時政府は、2001年に長野県松本市を暫定的な首都として第2新東京市と改称して遷都した[1]。

その後、2004年に国会で「第二次遷都計画」が承認され、2006年に将来の新首都、第3新東京市として芦ノ湖北岸(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原地籍付近)に推定50兆円の建設費用をかけて2015年をめどに着工した。完成後は第2新東京市から遷都される予定となっている。

しかし、次期首都という題目は特務機関NERV(ネルフ)が日本政府の予算で建設するための方便であり、その実態は使徒迎撃専用要塞都市であり、その地下にある巨大な半球形の空洞・ジオフロント(その89%は土砂に埋まった状態であり、残りの11%というわずかな空間に施設が置かれている)内にNERV本部が置かれ、都市の随所にエヴァンゲリオンの射出口、兵装ビル(エヴァンゲリオンの武装の格納庫および偽装砲台)が設置されている。

第3新東京市は、使徒との戦いで度重なる被害を受け、最終的には第弐拾参話で綾波レイの操るエヴァンゲリオン零号機の自爆により壊滅的な被害を受け、芦ノ湖とつながって水没した。その後、劇場版第25話において、戦略自衛隊によるN2弾道弾の攻撃により完全に破壊され、ジオフロントがむき出しにされている。

ちなみに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では市章はイチジクの葉。

~英称~

テレビアニメ版では英称は“TOKYO-3”だが、『新劇場版』では“TOKYO-III”とアラビア数字ではなくローマ数字が使用されている。

小松左京原作のSF映画『さよならジュピター』冒頭に登場する長距離旅客宇宙船「TOKYO-III」に因んでいる。

~都市機能~

緊急時(主に使徒襲来時)には、兵装ビルなどを除き、ほとんどのビルがジオフロント内に収納される(懸垂式高層建築物)。収納されたビルは、ジオフロント上部から垂れ下がるようになっており、天井都市と呼ばれている。緊急時以外でも天井都市は存在する。市民には要塞都市としてアピールしているが、第 3使徒サキエル襲来時から市民が疎開し始めているようである。

ジオフロント内には、第3新東京市の市街地に近い芦ノ湖北部付近にある集光ビルから集められた光が差し、地上と変わらない明るさを保っている。ジオフロント内にある施設は、NERV本部、避難シェルター、地底第2芦ノ湖などがある。ジオフロントへは、地上からカートレインで行くことができる。これは、ジオフロント内を螺旋状に走っている。

また、主人公の碇シンジらが通う第3新東京市立第壱中学校2 年A組にはエヴァンゲリオンのパイロット候補となる14歳の少年少女が集められているが、この事はNERVの一部の人間を除いて、本人達にも極秘であった。

~地形~


仙石原を中心に碁盤の目状に新市街地が広がり、その周りを旧市街地が取り囲んでいる。『新劇場版』では、旧市街地には血を思わせる赤色に染まった緑地や朽ち果てた高層ビル群、地面に突き刺さった電車等異様な光景が広がっている。使徒襲来時には新市街地を構成するビル群はジオフロント内に収容されて天井都市を構成する。新市街地は人工地盤のブロックで構成されており、非常事態時にはロックボルトの破砕処置により、人工地盤ごとエヴァンゲリオンを収容可能である。

新市街地には両側6車線の大規模な道路が縦横に走り、路面にはエヴァンゲリオン地上射出用エレベーター坑が設けられている(その地点には EVA射出口の表記がある)。また緊急時には路面を屹立させて、使徒からの攻撃を防ぐ防御壁(対電磁光波熱線防護跳開式装甲板:路盤擬装型)としても機能する。

テレビアニメ版第弐話で見られる遠景からの眺望は金時山からのものであり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の特装版DVDでは「新金時山展望台」とクレジットされて紹介されている。

~規模~

都市としての規模や人口・財政は、現在の東京23区よりかなり小さい。第3新東京市の中心市街地は仙石原周辺に限定されているが、行政範囲については明確にされていない。仙石原を中心とした半径3キロの地下にジオフロントが広がっており、箱根山外輪山を越えて一部は現在の御殿場市にまで達している。そのため、御殿場市の一部も第3新東京市に含まれていると思われる。ジオフロント内の地下居住区も、行政上は第3新東京市に所属する。なお、芦ノ湖南岸は神奈川県足柄下郡旧箱根町となっている。第3新東京市の住人は、NERV勤務者とその家族などの関係者に限定されている。

東京都の代わりに設置された自治体ではあるが、表向き国連(実際にはNERV)直轄地とされ、国家直轄市ではないらしい。市議会等の市政府機関は存在するが、実際には NERV本部に設置されている人工知能スーパーコンピュータMAGIシステムによる決定事項を遂行する傀儡である。

都市の機能として、一応市警察や市消防は存在しているが、治安維持はほとんど国連軍およびNERV諜報部が管轄するようになっている。警察に関しては一応、警視庁という名称は残っているらしく、パトカーには警視庁のロゴが描かれていた。

エリア的に神奈川県内だが、車のナンバープレートでは「山梨」ナンバーが見受けられる[7]。なお『新劇場版:序』では、葛城ミサトのルノーのナンバープレートには 「東」と表記されている。

~建築物・施設~

市内各所には一般建築のほかにエヴァンゲリオンの戦闘を補助する建築物が多く存在する。

懸垂式高層建築物を固定するために、閂式施錠型第2安全装置やストラクチャー基礎梁固定用熱間圧延異形棒鋼式大型ロックボルトなど多くの特殊建築物が存在する。またエヴァンゲリオンの武器を収納しているEVA ORDINANCE DEPOT STRUCTURE など戦闘時直接使用するものも存在する。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』では、所在地は不明だが、国際環境機関法人「日本海洋生態系保存研究機構」が、赤く染まった海を青に戻すための研究施設として洋上に造られている。

~交通機関~


第3新東京市周辺には多くの公共交通機関がある。このうち鉄道は劇中に多く登場する。

~モノレール~


テレビアニメ版では、「第3新東京市環状第7号線」というリニア式モノレール(跨座式)が登場する。このモノレールにはJRのロゴが貼り付けられている。車体はねずみ色の無塗装車体で外観的には国鉄113系電車をモノレール化して近未来化したようなデザインである。

『新劇場版』では、第3新東京市高速鉄道が運営する「第3新東京市高速鉄道第2環状線」(箱根モノレール)というモノレールの環状線が走っている。車両には第3新東京市の市章が貼り付けられている。

路線は桃源台や強羅を中心として、新真鶴方面及び仙石原・長尾峠を循環しているものと推測される。車両については実在している車両の色違い(ただしリニア方式車両)が走行しており、北九州モノレールの車両(主に環状線のシーンで使用)や多摩都市モノレールの車両(劇中では「新真鶴」を表示して走行。環状線車両と併走している)が使用されている。

路線の各地点には車両退避ステーションが建設されており、非常事態時には直接ジオフロントへと回送される。

~一般路線~

小田急電鉄の小田急ロマンスカー(HiSEに酷似した車両)や箱根登山鉄道も走っている。テレビアニメ版では新箱根湯本駅までリニア式小田急ロマンスカーが敷設されており、第3新東京市と新厚木間を結ぶ政府専用特別急行列車が運行されている。

テレビアニメ版・新劇場版とも新箱根湯本駅に停車中の箱根登山鉄道の車両(モハ2形110号車)が爆撃によって破壊されるシーンがある。

新劇場版には「新中央線」という路線が登場し、駅には第2新東京市方面と書かれたLED案内表示があるが、長野県内の小郡新川駅でのシーンである。車両はE231系が使用されている(劇中に登場する鉄道車両の多くがE231系とDD51であり、旅客用ではE231系のみが登場した)。新中央線で使用されている車両はオレンジ色の帯をまいたカラーリングである(外見は中央快速線等で使用されるE233系に酷似している)。車番はモハE231-1???であった。

作戦時にはエヴァ初号機が電車を吹き飛ばしながら走る場面があるが、こちらに出てくる車両はE231系の湘南色(近郊タイプ)とDD51、後述のカーゴトレインである(E231系にはグリーン車であるサロE230・E231が連結されておらず、編成は15両編成を超えている)。

さらに新劇場版のオープニングには市街地に突き刺さるE231系と思われる車両(モノトーンカラー)が出てくるが、こちらにはサロE230と思われる車両が描かれている。

また、第3新東京市営箱根電鉄第1環状線という路線が存在する。走行している車両は2310系という独自の形式である。

~専用路線~

NERV専用の路線もいくつか存在する。用途はエヴァや兵器の搬送・回送や変圧器輸送(ヤシマ作戦時、シキ880(B2梁)形大物車を使用)である。エヴァの搬送にはLM-133(エヴァンゲリオン輸送専用リニア軌道電動貨物車)、それ以外については一般のDD51が牽引する貨物列車が使用されている。

ジオフロントへ向かうカーゴトレインの路線もある(仙石原地下中央駅行C-22特別急行列車)。

~その他の交通機関~

セカンドインパクトで水没した旧小田原市付近にはSSTOも発着可能な第3新東京国際空港、及び新横須賀港が建設されている。また、芦ノ湖にも国連軍艦艇が停泊している。

また、箱根山には箱根ロープウェイ(武装タイプ)があり、市街地と結ばれている。


セカンドインパクト


『エヴァンゲリオン』って?-セカンドインパクト

セカンドインパクト

セカンドインパクトは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の世界で発生した、架空の大規模災害。

「セカンド」という名称は、月生成時に起こったとされるジャイアントインパクト(セカンドインパクト後はこれをファーストインパクトと数えている)に次ぐ、2回目の全地球規模の危機をもたらした隕石衝突であることによる(ただし隕石衝突というのは、秘密結社ゼーレによる偽装である)。

~ 歴史~


2000 年9月13日、南極大陸マーカム山に10センチメートルに満たない極小の隕石が、光速の 95%のスピードで落下。その質量は4.02×1020トンに達し、洪水、津波、海水面上昇、噴火、地殻の変動、地軸の変動などの環境激変をきたし、初期に南半球で約20億人の死者が出た。この落下は数億年に一度の規模のものであり、落下の様子が衝突15分前にメキシコのアマチュア天文学者、セイモア・ナンによって観測された。

9月15日、インド・パキスタン間で難民同士による武力衝突が発生。これを発端として紛争が世界中に広がった。

9月20日、東京に新型爆弾が投下され50万人が死亡した。一連の災害・紛争により死亡した人数は実に当時の世界人口の半数にのぼる。

翌2001 年には各国間で臨時休戦条約が締結され、一応は紛争に決着がついた。2 月14日に調印されたことからバレンタイン休戦臨時条約と呼ばれている。

  以上、第七話における当時の新聞記事より。

この「災害」により南極大陸は消滅し、バクテリアさえ存在しない死の世界となった。さらに、それにともなう海水面上昇により多くの沿岸都市が海中に沈んだ。また、地軸の移動によって緯度が変わり、日本は、年中が夏の気候になっている。

~真実~

セカンドインパクトの原因について国際連合は、セカンドインパクト調査委員会の調査に基づいたものとして公式発表したが、それは秘密結社ゼーレによって情報操作されたものである。NERV職員などの情報筋には、葛城調査隊による南極で発見された「第1使徒アダム」の調査中に謎の大爆発を起こしたと説明されていたが、それすらも欺瞞情報であり、実際には人為的に引き起こされたものである。ゼーレと碇ゲンドウらがこの葛城調査隊を利用して、他の使徒が覚醒する前にアダムをロンギヌスの槍を使い卵にまで還元しようとした際に、副次的に発生したエネルギーによりもたらされたものであったとされる。なお、葛城調査隊に同行していた隊長の娘ミサト(後の特務機関NERV 作戦課長)は、この事件を最も近くで目撃した調査隊唯一の生存者であり、その際、1体の光の巨人が羽を広げるのを目撃している。

~新劇場版~

2007 年に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では、「15年前」にセカンドインパクトが起こり、「人類の半数が死滅した」と説明されているが、「何年に」「具体的に何が起こったか」は説明されていない。また、全世界の海が赤く変色して海洋生物はそのほとんど全てが死滅し、わずかに人類が人工的に構築した環境において限られた数の個体が生存するに過ぎず、そのため、セカンドインパクト後に生まれたシンジやアスカたちは、ペンギンやカメといったありふれた海の生物を知らない、という描写がなされている。

また、セカンドインパクトの描写も変更されており、黒い球体と共に現れた4体の光の巨人(使徒のコアらしき赤い球体と頭部に光の輪を持つ)と、旧世紀版の「ロンギヌスの槍」状の数本の物体が描かれている。また、宇宙からの観測シーンで、セカンドインパクトの爪跡として、爆心地付近に4本の十字架状の物体が存在していることが描かれている。