ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に -3ページ目

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

Crazy Ken Band(CKB)の25枚目のアルバム『華麗』が9月3日にリリースされます。25枚という枚数もさることながら、どのアルバムも高いクオリティで、シングル以外にアルバム曲がまた素晴らしいのがCKBです。

ということで、華麗なるCKB25枚目のアルバム発売を記念して、当サイトの管理人が選ぶCKBソング100曲を紹介したいと思います。音源は基本的に公式のものを張っていますが、ないものについては検索ページを出しています。

 

4回目は2006年に発売された8枚目のアルバム『Galaxy』(オリコン10位)、2007年に発売された9枚目のアルバム『ソウル電波』(オリコン6位)までで、それぞれのアルバムから5曲ずつを選曲しています。この時期は若手ミュージシャンとのコラボもあり、音も一層バラエティに富みながら、実験的な曲も多く、特に充実している印象です。今回リストから外れた曲も多くあって、シングルの「メリメリ」や「黒い傷跡のブルース」、「プレイボーイツイスト」に「ボタンのかけ違い」、「俺たちの海坊主」そして「Lady Mustang」は人によってはリストに選ばれるかもしれません。

 

ハマのアンバサダー 2006

 

アルバム『Galaxy』のオープニング後の1曲目がこの曲です。最初に大御所をイメージした朴訥とした歌い方をする横山剣さんに驚きますが、次のパートの若手のFireballやPapa Bの前振りで、Kanye WestがTwistaとやっていた「Slow Jamz」の緩急を思い出します。曲の展開はめまぐるしく、最後にはアルバムタイトルの「Galaxy」まで回収するという大曲です。

 

秋になっちゃった 2006

 

アルバム『Galaxy』から。秋に入ったもの悲しさを歌詞とギターの音色で訴えるような曲。メロディはStyle Councilの「My Ever Changing Moods」で、ギターはIsley Brothersの「That Lady」あたりの印象。一癖も二癖もある曲だけに、一端ハマってしまうと、頭の中をぐるぐるめぐってしまう中毒ソングです。

 

混沌料理 2006

 

アルバム『Galaxy』に収録されている曲。ベストアルバムにも収録されている中華街、中華料理をテーマにした曲ですが、その歌詞の独特さはCKB全体でも際立っています。「お客様何名様ですか、見ればわかるだろ」から始まって、このノリが最後まで続いていることに誰もが驚愕するであろう曲。

 

AMANOGAWA 2006

 

アルバム『Galaxy』に収録されている曲。このアルバムが発売された頃のR&BのスターUsherの曲を思わせるSlow Jamなメロディに「お見合いパーティ」を七夕になぞらえて、しかもギターを三味線に持ち替えて、さらに3段構えのサビと凝りに凝った構成で、最後に舞台が終わったかのような和風な終わり方も素晴らしい。

 

12月17日 2006

 

アルバム『Galaxy』のラストを飾るのがこのバラード。メロディはR&Bソウルの王道ですが、なんといってもこのメロディに合わせる歌詞、日本語の当て方が絶妙すぎます。曲はクリスマスの1週間前に別れに直面した男女の歌ですが、歌詞が最初の「ちょっと待ってよ」から変化していく心の動きが素晴らしいです。

 

てんやわんやですよ 2007

 

9枚目のアルバム『ソウル電波』に収録されていて、テレビドラマの曲としてシングルカットされてCKBの曲の中では現在までの最高順位となるオリコン10位を記録しています。ファンキーなダンストラックで、王道のサビメロに「てんやわんやですよ」を組み合わせる和テイストのR&Bナンバー。

 

路面電車 2007

 

『ソウル電波』に収録されている曲。東南アジアのメロディにインスパイアされたという独特のメロディとリズムに、かつて横浜に走っていた路面電車とその時代に思いをはせます。なんといってもサビに路面電車の「ガタンゴトン」がそのまま使われているのが衝撃的です。後半にはそれがお盆という特別な時間に蘇ったファンタジーという歌詞も独特です。

 

タオル 2007

 

アルバム『ソウル電波』に収録されていて、ベストアルバムにも収録されていることが多いナンバー。ひと夏の甘酸っぱい風景、思い出を歌った切ないソウルナンバーですが、プールに飛び込む一瞬をスローモーションの映像を見ているかのように歌った歌詞が素晴らしいです。

 

生きる。2007

 

アルバム『ソウル電波』に収録されている曲ですが、CKBの中では恐らく1・2を争うほどであろう名曲。悩みを持ち引きこもった人間に対しての歌ですが、この曲のタイトルが「生きる」で、しかも読点の「。」が入っているところが考えさせられます。聞くたびに胸が熱くなります。

 

Respect! Otosan 2007

 

そしてアルバム『ソウル電波』のラスト曲がこの曲。横山剣さんのお父さんに対しての歌ですが、あまりに生々しい思い出を歌った歌詞の後に「恨んでいたけど、憎んでいたけど、何も知らずにいたんだ。ごめんね、お父さん」というサビが感動的で、思わず泣いてしまいます。

Billboard Chart 8/30

Single Chart


1(2) : Golden / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna & Rei Ami (2 Weeks)
2(1) : Ordinary / Alex Warren
3(3) : What I Want / Morgan Wallen f. Tate McRae
4(4) : Your Idol / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwwav,Danny Chung,Kevin Woo & SamUil Lee
5(10) : Soda Pop / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav,Danny Chung,Kevin Woo & SamUil Lee
6(5) : Love Me Not / Ravyn Lenae
7(7) : Lose Control / Teddy Swims
8(6) : Daisies / Justin Bieber
9(8) : Just In Case / Morgan Wallen
10(14) : How It's Done / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna & Rei Ami

サントラ『K Pop Demon Hunters』からHunter/Xの「Golden」が1位に返り咲いて、通算2週目の1位を獲得しています。Streamingsは33.8Mで1位、Digital Salesは8,000回で2位、Radio Airplayは16.2Mで42位に入ってきました。


今週は10位にHunter/Xの「How It's Done」が入って、サントラから4曲がTop10入りになりました。「How It's Done」は17.2M、4位のSaja Boys「Your Idol」は20.4M、5位の「Soda Pop」は18.4MとStreamingsが好調です。


How It's Done / Hunter/X

12(13) : Good News / Shaboozey
14(15) : Manchild / Sabrina Carpenter
15(17) : Mutt / Leon Thomas
19(22) : I Got Better / Morgan Wallen
20(24) : What It Sounds Like / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna & Rei Ami
23(25) : Free / Rumi,Jinu,Ejae & Andrew Choi
25(26) : Takedown / Hunter/X,Audrey Nuna & Rei Ami
32(33) : It Depends / Chris Brown f. Bryson Tiller
35(42) : Folded / Kehlani
36(38) : Burning Blue / Mariah The Scientist

Top40に入ってきたのは1曲ありました。


35位にはカリフォルニア州Oakland出身のソウルシンガーKehlaniの「Folded」でした。アルバムではTop10の常連で、客演も多いので意外でしたが、自身のシングルとしては初のTop40ヒットとなっています(客演では2曲あり)。Andrea Harrisの作プロデュースで、90年代後半のようなR&Bバラッドです。


Folded / Kehlani

Streamings Songs #1 : Golden / Hunter/X 33.8M
Radio Airplay #1 : Ordinary / Alex Warren 73.8M

Album Chart(Units/Sales)
 

1(1) : I'm The Problem / Morgan Wallen 121,000/4,000
2(2) : K Pop Demon Hunters / Soundtrack 108,000/? 
3(-) : Wishbone / Conan Gray 71,000/53,000
4(3) : The Last Wun / Gunna 48,000/?
5(5) : You'll Be Alright,Kid / Alex Warren 40,000/?
6(24) : Hit Me Hard And Soft / Billie Eilish 38,000/?
7(8) : One Thing At A Time / Morgan Wallen 38,000/?
8(10) : SOS / Sza 35,000/?
9(7) : Swag / Justin Bieber 33,000/?
10(18) : The Tortured Poets Department / Taylor Swift 30,500/?

14(-) : Own Worst Enemy / Gavin Adcock
22(-) : Star Line / Chance The Rapper
32(-) : Learn The Hard Way / Jordan Davis
36(-) : Love Is Like / Maroon 5

44(-) : Luca Brasi 4 / Kevin Gates
46(-) : The Collection / OneRepublic

Morgan Wallenの『I'm The Problem』が12週目の1位を獲得しています。

3位にはカリフォルニア州Lemon Grove出身のシンガーソングライターConan Grayの4枚目のアルバム『Wishbone』が入っています。全米チャートでは1枚目の『Kid Krow』が5位、2枚目の『Superache』が9位に入っていて3枚目のTop10入りとなっています。Metacriticsで82/100と高い評価を受けています。

Billie Eilishの『Hit Me Hard And Soft』がビニール盤リリースの影響で6位と再浮上しています。Taylor Swiftの『The Tortured Poets Department』の再浮上は今年リリースが決まった最新アルバムの影響でしょうか。

Maroon 5の8枚目のアルバム『Love Is Like』はまさかの36位登場で、前作までのTop10入りから大幅に順位を落としました。今作はLil Wayne、Lisa、Sexyy Redが参加するなど話題ではありましたが。シングル「All Night」はRobert Palmerの「Addicted To Love」をオマージュした作品となっています。


All Night / Maroon 5
 

UK Chart 8/29

Single Chart


1(1) : Golden / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna,Rei (4 Weeks)
2(8) : Man I Need / Olivia Dean
3(2) : No Broke Boys / Disco Lines & Tinashe
4(3) : Soda Pop / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav
5(4) : The Subway / Chappell Roan
6(6) : Your Idol / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav
7(9) : Nice To Each Other / Olivia Dean
8(5) : Dior / MK f.Chrystal
9(7) : Daisies / Justin Bieber
10(11) : Rein Me In / Sam Fender & Olivia Dean

サントラ『K Pop Demon Huter』からHunter/Xの「Golden」が4週目の1位を獲得しています。


2位に上昇したのはOlvia Deanの「Man I Need」で、7位に「Nice To Each Other」、10位にSam Fenderとの「Rein Me In」と3曲をTop10に送り込んでいます。

13(-) : Jealous Type / Doja Cat
19(83) : Yellow / Coldplay
20(80) : Viva La Vida / Coldplay
22(28) : Sparks / Coldplay
37(-) : Ceremony / Stray Kids
40(-) : Breakin Dishes / Rihanna

Doja Catの新曲「Jealous Type」が13位に入っています。前作ではダークな雰囲気でしたが、今回はがらりと変わってSabrina Carpenterかと思うようなライトタッチのディスコナンバー。


Jealous Type / Doja Cat

Album Chart
 

1(-) : The Clearing / Wolf Alice
2(-) : Private Music / Deftones
3(-) : A Matter Of Time / Laufey
4(3) : Time Flies 1994-2009 / Oasis
5(5) : You'll Be Alright Kid (Chapter 1) / Alex Warren
6(6) : 50 Years Don't Stop / Fleetwood Mac
7(-) : Halcyon / Kingfishr
8(-) : Inerita / Pendulum
9(16) : The Rise And Fall Of Midwest Princess / Chappell Roan
10(-) : I Barely Know Her / Sombr

14(-) : Hickey / Royel Otis
22(-) : Karma / Stray Kids
31(-) : Rudim3ntal / Rudimental
39(-) : Completer Stdudio Album Collection / Oasis
40(-) : Live At The Oval 1971 / The Who

今週は高い評価のアルバムが集中してリリースされた激戦週で、制したのはロンドンで結成されたインディーロックバンドWolf Aliceの4枚目のアルバム『The Clearing』で、2枚目の全英1位獲得となりました。Greg Kurstinがプロデュースしていて、いろいろな過去のロックの名盤の雰囲気が漂う質の高いアルバムになっています。Carol Kingのような美しい「The Sofa」でアルバムが終わるのが素晴らしいです。

The Sofa / Wolf Alice
Bloom Baby Bloom / Wolf Alice
White Horses / Wolf Alice

2位にはカリフォルニア州Sacramentoで結成されたメタルロックバンドDeftonesの10枚目のアルバム『Private Music』が入りました。ここ数年Streamings界隈では人気があって2016年の『Gore』が5位、2020年の『Ohms』が5位を記録していました。メディアの評価が高く、NME誌が★5、Metacriticが91/100を獲得しています。久しぶりのロックでガツンとくるハードさが良いです。


My Mind Is A Mountain / Deftones
Milk Of The Madonna / Deftones

 

3位はアイスランドはReyjvik出身のクラシカルシンガーLaufeyの3枚目のアルバム『A Matter Of Time』が入りました。前作『Bwitched』がブレイクして、注目が高いところで今回初のTop10入りを果たしています。クラシカルな曲は勿論、ロックやボッサなど幅広いポップミュージックが詰め込まれていて、それを包み込むような美しい声が素晴らしいです。アルバムは来年の賞レースの主役に入りそうです。


Lover Girl / Laufey
Snow White / Laufey
Mr.Eclectic / Laufey
Silver Lining / Laufey
Tough Luck / Laufey

7位にはアイルランドのフォークロックバンドKingfishrのデビューアルバム『Halcyon』が入っています。素朴で美しいメロディの「Diamonds & Roses」がシングルヒットしています。

Diamonds & Roses / Kingfishr

8位にはオーストラリアのドラムンベースバンドPedulumの4枚目のアルバム『Inertia』が入っています。15年前の前作『Immersion』は全英1位を獲得していました。


Come Alive / Pedulum
Save The Cat / Pendulum

そして10位にニューヨーク出身のシンガーソングライターSombrのデビューアルバム『I Barely Know Her』が入っています。シングルを次々とヒットさせて話題のシンガーソングライターですが、今後の活躍に期待されます。


12 To 12 / Sombr