矛盾する2つの認知を抱えている状態を、「認知的不協和」と言います。
有名かつ分かりやすいのはタバコの話、でしょうか。
「喫煙は体に良くないと分かっている」けど、「タバコを吸い続けている」状態が認知的不協和です。
人は認知的不協和があると「なんかモヤモヤする」と感じるので、出来ればこのモヤモヤを解決したい!と思うようになります。
で、ここで「禁煙するぞ」と決意して、本当に実行できれば「モヤモヤは解決」ですよね。
「喫煙は体に良くない」だから「吸わない」で矛盾がありません。
でも、もともとそれなりに喫煙習慣のある人がタバコをやめるのは結構むずかしい。
やめたいな~と思いながら吸い続けたり、禁煙にトライしてもまた吸い始めてしまったりすることも多いわけです。
そうなると今度は、「体に悪い」という認知の方を修正しようとします。
つまり、「でも親戚のおじさんはヘビースモーカーだったけど90歳まで健康だったしな~」とか、「タバコを我慢してストレスをためたら本末転倒だよな~」という考えが浮かび始めます(笑)
そうすると、「喫煙ってそこまで悪じゃない」だから「吸っても大丈夫」になって矛盾がなくなります。
(あくまで矛盾をなくそうとする心の動きなだけで、罪悪感がゼロになるとは限りません)
私はタバコは吸わないですが、ネットで買い物をする時なんかはちょっとあやしいですね。
欲しいな~でもこの前も似たような物買ったな~と思った時に、
「あ、でも在庫があと1個だから今買わないと」とか思いますね(笑)
ちなみに恋愛でもこの認知的不協和が起こりやすくて、
「彼が浮気している」でも「(自分が)彼を振らずにいる」なんてことになると、「彼が浮気したのはきっと理由があって…」とか「彼以上の人はいないから」なんて思ってしまったりします。
それで心の底から納得できるなら悩みは悩みじゃなくなるのですが…実際はどれだけ自分に言い聞かせてもスッキリはしなかったりします。
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