子供のころ、私たちは紛れもなく世界の中心にいました。
自分の目から見えるものが世界の全てで、
気になったものにはすぐ手を伸ばし、
自分のことを王子様とかお姫様だと思うこともできました。
そしてそこに、ほめてくれる親がいたり
勉強や運動が得意だったり
コミュニケーションが上手だったりすると
その小さな理想の世界の中で、「自分はすごいぞ」という自信を持ち続けることもできます。
だけど、たいていの人は何かのきっかけで
その「理想の世界」が壊れ始める体験をします。
誰かに何かを指摘されて。
なんでも思い通りにはいかないと知って。
自分よりもすごい人がたくさんいると気が付いて。
そういう、
「私は王子様・お姫様じゃないんだ」
「たいしたことないんだ」
という特別感の消失は、やっぱり苦しいものです。
でも、大人になるというのはこの「特別感の消失」が大切だったりします。
「なんでもできるわけではない
完璧にこなせるわけではない
自分は大勢いるうちの一人」
これを受け入れることで、初めて人は
「じゃあ、自分なりにこれからどう生きていこう?」という等身大の模索を始めるんです。
この等身大の模索をすることができるからこそ、私たちは幼少時に想定したよりもだいぶ広くて大きな世界の中で、多少苦労をしながらも、ちゃんと自分を生かしていく道を見つけていく。
これが、大人になる過程で起きることです。
続きます
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。