昨日の続きです
たいていの人は何かのきっかけで
「理想の世界」や「理想の自分像」が壊れ始める挫折の体験をします。
でもそれは苦しい体験でもあって、
人によっては到底受け入れがたい現実だったりもします。
そして、この現実を受け入れられないと感じた時、私たちは
・新しい経験をしなくなる
・かつての「理想の自分」にこだわる
・失敗しそうな場面を回避する
・社会に出ていくほど、生きづらさを感じる
こういうことを感じたり、行ったりして、
「理想の自分」でい続けようとしてしまいます。
たとえば、
そこそこいい大学を出た人が、就職先で周りがみんなエリートばかりで能力差を感じた時に、「理想の自分」を守るために、「なんか違う」という理由で会社を辞めてしまったりすることがあります。
「まあまあ出来る自分」というセルフイメージが崩される時の気持ちは、きっと誰もが理解できますよね。
でも、理想の自分を守ろうとすると、
「理想の自分を脅かすもの」を回避しなければならなくなるので、いつも不安が付きまといます。
「新しい会社でも上手くいかなかったらどうしよう」という気持ちがあると、なかなか新しい仕事にチャレンジする踏ん切りがつかないし、
かといってアルバイトをしている自分も「理想の自分」とは違うので、なかなか申し込むことができません。
理想の自分を捨てることもしんどいけど、理想の自分を保つこともしんどくて、どうしていいのか分からなくなってしまいます。
でも、昨日書いた通り、
本来「理想が崩れ落ちる」というのは人の成長の一環なんです。
だから、もし「理想の自分を捨てられない」という強い抵抗が生まれるのだとしたら、そこには何か特別な理由があるんじゃないか?と思います。
案外、その「理想の自分像」って、自分じゃない誰かの描く理想なのかもしれませんし、
本当は「理想」なんて生易しい物じゃなくて、「そうじゃないと生きてちゃいけない」位の、命の危機を感じるようなものなのかもしれません。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。