「人に親切にすると、なぜか逆に冷たくされたり、イライラされやすくなってしまう」
…というお悩みがあったとします。
よかれと思ってやった事なのに、どうして関係が悪くなってしまうんだろう、と考えてしまいますよね。
かといって、
「もしかしていらないお節介をしてしまったのかな?」と、親切にするのをやめてみると、それはそれで相手は不満な表情をしていて、
「どうしたらよかったの?」と分からなくなってしまうかもしれません。
昨日のブログでこんなことを書きました↓
依存状態というのは
「手に入りそう」と「手に入らない」が同時に存在していることで強化されます。
これは、実は人間関係にも言えることだったりします。
人間関係(もしくは人間)に依存してしまう傾向があると、
「その他大勢」の人の前では「普通の人」なのに
「特定の相手」の前になると「感情的な人」になってしまう
…なんてことが起こります。
そして、この「特定の相手」というのは、面白いことに
「自分に親切にしてくれる人や、お世話をしてくれる人」
であることが多いのです。
つまり、人間関係の依存傾向があると
最初から特に何もしてくれない他者に対しては、(自分も興味が向かないので)フラットな関係を保てるのですが、
親切にされたり、お世話をしてくれる特定の相手が登場すると、「自分が本当に欲しいもの」への飢餓感を、その「親切にしてくれる人からもらえるもの」で埋め合わせようとしてしまいます。
でも、代替はあくまで代替です。
別なもので埋め合わせているうちは結局飢餓感が続くので、親切でやってくれているはずの相手に対して不満や不足を感じやすくなりますし、攻撃的になってしまいます。
冒頭に書いた、
「親切にした相手に攻撃的な態度をとられる」
「かといって親切をやめるのも嫌がられる」
というお悩みは、
そもそも自分では満たせないものを望まれていることから起きる、「依存への巻き込まれ」だったりします。
「誰かを支えるほど、その相手から怒りを向けられやすくなって疲れてしまう」
という経験を何度も繰り返していると、
気分が落ち込んで無気力になってしまうので
心のケアが必要になる場合もあります。
*このブログは毎日19時に更新されます
当カウンセリングルームに所属する、女性カウンセラーの情報はこちら
※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。