母親が子供のことを否定していると、
子供は、何をするにも「理由が必要な子」になります。
例えば母親と一緒に買物に行って、とても気に入った文房具を見つけたとします。
値段も自分のお小遣いで買えそうだから欲しいな…と思った時、
「学校で流行っているから」
「自分で買うから」
「これがあると便利だから」
と口からどんどん「買う理由」が出てきてしまう子は、母親に否定されることにおびえて、先回りして対処していることがあります。
「可愛いからほしい」の一言で十分、と思えないのが特徴です。
だって、可愛い、と言うと「え~そんなものが?」と母親から聞こえてくるような気がするから。
「お母さんは好きじゃないけど」という否定が感じられてしまうから。
この「母親に否定されないために先回りする癖」は、意外としぶとくて、大人になってからも続いている人が結構いらっしゃいます。
女性だと、分かりやすいのが服や化粧といった「容姿」にかかわるもの。
自分でいいと思って買った服が、母親の目の前にさらされると途端に色あせて見えます。
自分が手に取った商品を「母親はこれを気に入るかな」という視点で考えてしまいます。
もうとっくに大人になっているのに、母親の「似合わない」という一言で、ガラガラと自分が崩れてしまう感覚に襲われます。
そして、そんな母親の一言に反応して、「でも安かったから買ったの」と言う事で、批判されないようガードを作ります。
もしかしたら、そんなことを繰り返しているうちに、自分が何を好きだと思っているのかよく分からない状態になっている方もいるかもしれない。
いつも心のどこかに、「私を否定する母親」の存在があって、「母親が笑顔になるものが正しい」という気持ちがある。
大人になってもそう思っているのなら、それは心の傷が成せるわざかもしれません。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。