家族という小さくて強固なコミュニティは、外からの介入や影響を受けにくいものです。
それは、家族同士の仲が良いかどうかや、家族内でお互いに関心があるかどうかとは別の問題です。
だからこそ家族内で抱えたトラブルやちょっとした不安や不満は、外に出ることも、外から介入されることもないままにどんどん内側で広がっていってしまいます。
なぜなら家族の問題はブラックホールだから。
たった数人で構成された小さなつながりであっても、そこで生まれた問題は「家族」という強い縛りとかかわりの中でお互いに無数の影響を及ぼし合って、どこまでも根深くなっていくことができてしまうんです。
情緒不安定で話が通じない母親と、怒らないけど助けてもくれない父親。
お酒を飲むと暴れる、怒鳴る、うるさくなる家族がいる。
兄弟のうち一人だけが病弱で、両親の手厚い保護を受けている。
家族間で容姿を比較されてきた。
いつも親に喜んでほしくて必死な部分がある。
これといった問題はないはずだけど、なぜか家族と一緒にいると息苦しい。
明らかに問題を抱えた家族がいる場合もあれば、
みんなが正しさをもっていて、だからすれ違っている場合もあります。
家族の形は様々で、それ自体には良いも悪いもないけれど、
家族内での小さな「傷」は案外いつまでもこころの中に残っていて、今の自分の生き方にもしっかりとその影を落としています。
家族の問題は、思っているより奥が深いんです。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。