人にはもれなく寿命があって、必ずいつか死んでしまいます。
でも、「いまを大切に生きているのか?」と言われると、案外そうでもなかったりする。
人って結局そんなもので、しょせん「目の前のこととちょっとその周辺」くらいしか見ることが出来ません。
だからこそ、膨大な情報にさらされていても、
生きた先に死があるという事実があっても、
潰れることなく生きていられる。
そう、人はすべてを意識することが出来ないからこそ、生きていられます。
今を生きる事しかできないから、耐えられるんです。
だけど、ここに「過去を何度も思い出す人」「先のことがいつも不安な人」がいたとします。
何か失敗するたびに、過去の失敗がどんどん思い出される人や、
「あの時あの人にこうされた」、「なんであの時ああしてしまったんだ」と思う人、
まだ働いていないのに「職場でいじめられたらどうしよう」と思う人や、
付き合っている彼氏が浮気をするんじゃないかと思う人、などなど。
この人達は、「今」に身を置きながらも、心は常に過去や未来にあって、そのせいでストレスをためてしまいます。
なぜなら、過去も未来も今はどうにもできないから。どうにもできないことを思い悩むのは、負荷以外のなんでもないからです。
すると、同じように「9時から18時まで働き、週に2日休日があるひとり暮らし」をしている人でも、「今を生きる人」と「過去や未来のことばかり考える人」とでは、ものすごい差が出てきてしまう。
今を生きる人達がせっせと目の前のことをやっている時に、
過去や未来を考える人はどうにもできないことにおびえて、目の前のことに取り組めなくなる。
なのに、ストレスは後者の方が大きい。
ストレスがかかると、基本的には能力が低下していくから、「うまくできない」事が増えてしまう。
その「うまくできない」がますます過去の記憶や未来への不安を呼んで、「どこに行ってもやれない」という気持ちにさせてしまう。
過去や未来に生きると、人生は不安に満ち溢れたものになって、しかも変えられない。
でも、どうせいつか死ぬのなら、その日までどうせ生きるのなら、過去や未来に捉われる心を開放して、今を淡々と生きていく喜びを感じたいと私は思います。
そして、そう思う人達がいらっしゃるなら、やはりそうなって欲しいとも思うんです。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。