悩みには「階層」がある② | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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昨日の続きです。

 

たとえば、「何をやっても頑張れない、無気力状態」のクライアントさんがいらっしゃったとします。

 

このお悩みを、昨日の4つの階層に合わせて考えてみますね。

 

①自分で自覚出来て、人に相談出来る悩み

②自分で自覚してるけど、人に言うのがしんどい悩み

③自分で自覚は出来ないけど、指摘されるとしっくりくる悩み

④自分でも自覚が出来ず、指摘されても「??」な悩み

 

たとえば、クライアントさんがお話ししてくださる

「何をやっても頑張れない、無気力状態なんです」

「どうせうまくいかないと思ってしまうんです」

…なんていう内容が①にあたります。

 

①は、クライアントさんが解決したいお悩みでもあり、

②~④につながる深層心理の入口でもあります。

 

 

ここで、そのお悩みについて話を膨らませていく中で、

クライアントさんが答えにくいことや、言葉に詰まってしまうようなことも出てきます。

 

例えばこの無気力なクライアントさんに

「親御さんはどんな方でしたか?」と聞いたとしますね。

 

その時に、クライアントさんの中では「お酒を飲むと荒っぽくなる父」とか「いつもピリピリしていた母」なんてイメージがちょっと浮かぶんですが、

 

「親のことを悪く言ってはいけない」という気持ちがあると、なかなかそのまま表現することが出来なかったりします。

 

この、言おうとしたときに「うっ」となる感じとか

言葉を選ぼうとしてしまう感じの内容、

それが②に当たります。

 

これ以外にも、失敗した話とか、自分に非があるようなお話も、話してて「うっ」となりますよね。

私もなります(笑)

 

でも、こういう「うっ」となる罪悪感が、お悩みのちょっとしたカギだったりするんです。

 

 

そして、カウンセリングが進む中で

 

「自分が弱った時だけ母親が優しくしてくれた」なんてことが分かってくると、

 

クライアントさんがすぐ無気力になって頑張れなくなってしまう背景に、

 

「母に眼を向けてもらうために、クライアントさんは頑張れない人間になっているのかも」

(うまく生きたら母親が見てくれない)

 

…なんて道が見えてきたりします。

 

これは、クライアントさんが最初は自覚をしてなかったけど、

「そう言われれば確かに思い当たる」と思える内容だったので、③に当たりますね。

 

 

 

④はより深い内容になるので省略しますが、こんな感じでお悩みを深堀していくと、

 

自分で感じていた悩みが、ずいぶん深いところにつながっていたんだなあ~と分かってきます。

 

自分では自覚できないところにつながっているからこそ、自分ではどうにもできなくて、「私はダメなやつだ」と思い込んでしまうんですよね。

 

小さな悩みに見えるものも、実は深堀していくと面白いところへつながっていることがあります。

 

無理やり深堀する必要もないけれど、

なかなか解決しない悩みを抱えている時は、悩みの根本がもう少し奥の方にあるのかもしれませんね。

 

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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。