さらに昨日の続きです。
他人と自分を天秤に載せてつらくなってしまった時は、
天秤から他人を降ろして、過去の自分を載せましょう、という話でした。
過去の自分を天秤に載せたら、
思う存分今の自分と比較します。
例えば、「同僚はどんどん成果を残しているのに、私は何にも出来てない」と落ち込んでいるなら、入社前や入社直後の自分と比べてみます。
昨日も書きましたが、ここで
「この会社で3年も働いているのに私は全然変われてない!」
と思ってしまったら、それは一般論(3年も働いていれば人は成長するはずだ)との比較であって、過去の自分との比較ではないので却下してくださいね。
そうすると、「3年も働いた」という結果だけが残るはずです。
こうやって他者や一般論を排除して、過去の自分と今の自分を比べてみれば、たいていは何かしら進歩しているものです。
このように、過去の自分と比べて進歩したことを見つけていくことが、昨日書いた
「自分のいいところに目を向ける」
のやり方です。
(いいところ、というよりも「出来たこと」に目を向けるほうがやりやすいと思います。)
ちなみに、この方法で、もし
・進歩したことが見つからなかったり
・過去出来ていたことができなくなっていた
ということがあった場合は、
置かれている環境に問題があるか
ストレス等で能力のキャパシティが狭くなっているか、
もしくは自分へのダメ出しが強くなりすぎている
かもしれません。
なので他の対策を考えるのが優先かもしれませんね。
さて、ここまでの話を聞いて、納得できない人がいるだろうとも思います。
「それって自己満足でしょ?」
「自分が同僚より使えない人間なのは変わらないじゃん」
「”3年働いた”位の進歩では自信もつかないんですけど…」
なんて言葉が聞こえてきそうです(笑)
確かに、いくら自分で自分の出来たところを見つけたって、同僚よりも仕事が出来ない、という事実は変わりません。
だからいざ同僚と会えば、すぐまた自分と比べて落ち込んでしまうかもしれません。
でも、ここで一度、自分が「他人と比べて落ち込んだ」後にどのような行動をとったかを思い出してください。
もし、
「他人と比べて落ち込むけど、そのあとは悔しさをバネに努力したり、自分の至らないところを改善している」
と答えられるのであれば、そもそも今日書いた方法は試す必要がないと思います。
でも、もし
「他人と比べて落ち込んで、それで終わってしまう」とか、
「自分の方が劣っているとバレるのが怖くて、比べられるのを避けてしまう」といった、
つまり、「他人と比べて落ち込むことが、自分のステップアップにつながっていない」人の場合は
この方法を試す意味がありそうです。
他人との比較がステップアップにつながらない人は、実は「自分はだめだ」という結論を出すために他人と比べていることがあります。
(なぜ「自分はだめ」という結論を出そうとしてしまうのかは、人ぞれぞれに理由があるので今回は省略します)
「自分はだめ」と思っているから、
「それって自己満足でしょ?」
「自分が同僚より使えない人間なのは変わらないじゃん」
「”3年働いた”位の進歩では自信もつかないんですけど…」
…なんて言葉が浮かんできて、落ち込んでいるはずの自分にわざわざ追い打ちをかけてしまいます。
自分の小さな進歩を「たいしたことない」と切り捨ててしまうから、いつまでも自信が身につかなくて苦しみます。
だから、「だれの役にも立たないような自分の小さな進歩」を進歩と認める練習が必要なのです。
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