アダルトチルドレン「ロストワン」
アダルトチルドレンの6タイプの1つである「ロストワン」は、気配を消すのがうまい「不在の子」です。
実際にクライアントさんからも
「旅行先で家族に置いていかれたことがあります(存在を一瞬忘れられてしまう)」
「一緒に歩いているのに”いなくなったかと思った!”って驚かれるんですよね~」
なんてエピソードをちらほら聞くことがあります。
アダルトチルドレンは、たいてい「家族と関わる」ことで家族の崩壊を防いだり、自分の居場所を作ったりするんですが、
ロストワンはその逆で、「気配を消す」ことに徹底しています。
もちろん、忍者か何かのように「よし、気配を消そう!」と思ってやっていたわけではないので、
本人もどこか他人事のように「自分は存在感が薄いらしい」と思っています。
さて、そんなロストワンの「気配を消す」には2種類あります。
一つは言葉通り、他人から気配を感じ取らないようにする、というもの。
もう一つは、「自分の中から自我を消したい」というもの。
つまり、ロストワンは他人に認識されたくないだけではなくて、自分の「感情」や「欲望」もいらない、消したい、と感じます。
だから、例えばこんな傾向があります。
ロストワンの傾向
■他人にはっきり認識されると違和感を感じる
■重要なポジションに立つことや責任を嫌う
■波風の立たない人生を生きたい
■「どうしたいの?」「何がいいの?」「調子はどう?」などと聞かれてもなんて答えていいのかわからない
■とにかくトラブルに巻き込まれたくない
■特に誰かと仲良くなりたい気持ちはないが、孤独感はある
■突然肩を叩かれたりすると飛び上がるほどおどろく
■消えてしまいたいと感じることがある
もちろん、当てはまったからといって「ロストワンです!」とはなりませんが、
思い当たるところがあれば、そういう傾向は持っているのかもしれませんね。
ロストワンの背景にあるもの
ロストワン状態になる背景として、家庭でのネグレクトが挙げられます。
ネグレクトと言われると、食事を与えないとか、お風呂に入らせてもらえないなどの「ザ・育児放棄」をイメージしやすいですが、
要は「親が子供に関わらない」のがネグレクトです。
表面的には普通の家庭生活を送ってきたように見える方であっても、「ネグレクトを受けたような状態」になっていることがあるのは、
深堀りしていくと「親はするべきことはしてくれたけど、心理的な接触は極端に少なかったんだね」なんて背景を持っていたりするから。
ロストワンが自分の気持ちをよく把握できなかったり、自分の感情をいらないと感じるのは、
それを受け止めてもらえる機会が少なかったからかもしれませんね。
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