さらに昨日の続きです。
「大人人格」と「子供人格」の両方を持っている人は、アダルトチルドレンでいう「ヒーロータイプ」に似ているというお話でしたね。
「大人人格」=ヒーロータイプ
アダルトチルドレンの「ヒーロー」は、頑張り屋でしっかり者。
優秀な成績や成果を収める人も少なくなく、周囲からは「出来る人」と思われがちです。
アダルトチルドレンのヒーローは、まさに「大人人格」の特徴に当てはまりますね。
ちなみに、「大人人格」と「子供人格」の両方を持ち合わせている人の特徴として、以前こんなことを書きました。
■外(職場等)で出来ることが家では出来ない
■人のためなら頑張れることが、自分のためだと頑張れない
■朝グズグズしてたのに、会社に足を踏み入れると急に「仕事職人モード」になる
実は、どうしてこうなってしまうのかについても、アダルトチルドレンの「ヒーロー」に当てはめて考えれば、簡単に答えが出てきます。
なぜなら、
アダルトチルドレンの「ヒーロー」の努力は、自分のための努力じゃないからです。
もともとは、「家族が問題に直面しなくてすむように」頑張って活躍して「目くらまし」を用意してきたのがヒーロータイプ。
だから努力も結果もすべて家族のため。
家族のためというよりも、「家族を保つため」と言ったほうがいいかもしれませんね。
大人人格を持つ人は、それなりに努力もしてきました。
結果も少しは残してきたでしょう。
外の世界に出たら笑顔でしっかり者をやれる力もあります。
でも、どれも自分のためじゃない。
そんな子供時代を過ごしているので、
大人になっても自分のために頑張れません。
外の世界では出来ることが家では出来ないのも
人のためなら頑張れることも自分のためには頑張れないのも、
そう考えると納得できます。
「子供人格」は閉じ込められた「本来の子供らしさ」
「大人人格」をアダルトチルドレンの「ヒーロー」だと考えてみると、「子供人格」とはなんでしょうか。
これは、「ある時点からの、時が止まったままの人格」と考えると分かりやすいかもしれません。
大人人格として生きるためには(つまり家族や周囲に必要な人格で生きるためには)、子供らしい人格は邪魔でしかありません。
子供人格は、大人人格(ヒーロー)として生きるのに邪魔だった部分を閉じ込めた人格です。
そして、本来大切にされなければならなかった部分でもあります。
子供人格は言葉通り「子供のころの人格」ですから、「出来ない」ことが多いのは当然です。
恋愛もうまくいかないし、泣いてしまうしすぐ不安になります。料理や片付けが苦手なのも当たり前。
おまけにこれまで「家族のために」頑張ってきたタイプなので、自分のために頑張るということがよくわかりません。
だから余計にプライベートな問題を解決できずに、
いつまでも辛い状況が続いてしまいます。
子供のころから「しっかり者」の役割を背負ってきたからといって、「本来の子供らしい部分」がないわけではありません。
消化されなかったものはいつまでも残り、
満たされなかったものは訴え続けます。
だからこそ、カウンセリングにおいては、この「子供人格」との対話が大切になってきます。
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