カウンセリングを受けると他人が変わるのはなぜ?② | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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昨日の続きです。

 

「カウンセリングを受けたのは私だけなのに、

周囲の人が変化するのはなぜですか?」

 

という質問について、もう一つ考えられることがあります。

 

それは

 

クライアントさんが変わることによって、周囲との関係性も変わるから

 

というもの。

 

たとえば、

人の機嫌を損ねてしまうのが怖くて、

嫌いな相手にも「いい顔」をしてしまうAさんがいたとします。

 

Aさんは、まるでサンドバックのように友人の悩み相談を一晩中聞いたり、

 

会社では過剰に仕事を任されて連日残業ばかりだったり、

 

Aさんのことをバカにする友人とも交友関係を続けていたり。

 

「嫌なことを嫌と言えない」ことで、毎日のようにストレスをため込んでいました。

 

 

そんなAさんがカウンセリングを受けて、少しずつ本来の自分に戻ってくると、自然とAさんの言動も変わってきます。

 

いままで、自分を見下してくるような友人にも丁寧にご機嫌とりの返信をしていたAさんは、

 

 

自分でも気が付かないうちに、

ごく短文で、あっさりした返信をするようになっていました。

 

(実際のクライアントさんのエピソードを許可をとってお借りしています)

 

人間関係というのは、それぞれの役割によって成り立っています。

 

このAさんと友人でいうと、

 

Aさんは友人の機嫌をとって気分を良くする役。

嫌だけど嫌と言えずにストレスをため続ける役。

 

友人はAさんを小ばかにしながら自慢をする役。

Aさんにおだてられて気分を良くする役。

 

です。

 

嫌だろうと嫌じゃなかろうと、

お互いがその役割をこなすかぎり、二人の人間関係パターンは維持されます。

 

 

 

でも、Aさんはカウンセリングを受けていくうちに

「人に対する不安感」が薄れてきました。

 

人に対する不安感が薄れるということは、

過剰に人の顔色をうかがう必要がなくなるということです。

 

だから、Aさんは自分を傷つけるような友人に

わざわざ時間をかけてご機嫌取りの返事を作る必要もなくなりました。

 

この瞬間、Aさんは、

今までの「機嫌を取る役割」も、

「それによってストレスをためる役割」も手放したのです。

 
それは、演劇で、相手が台本通りのセリフを言ってくれないのとおなじこと。
 
こうなると友人もまた、これまでの役割を演じ続けることが難しくなります。
まったく台本通りに進まないのですから。
 
友人も、変わらなければならなくなるのです。
 
この日以降、友人はAさんに連絡する回数が減りました。
そして、今までみたいに何時間も話し続けることや、
Aさんをバカにするような口調も減って、
「幸せってひとそれぞれだよね」なんて言うようになったそうです。
 
 
自分の悩みを解決すると、
自分の悩みによってとらわれていた人間関係にも変化が起こります。
 
自分が変わると、相手もまた変わらざるを得なくなります。
 
これが、
 
「カウンセリングを受けたのは自分だけなのに、どうして他人に変化が起こるの?」
 
のもう一つの答えかなと思います。

 

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