欲求5段階説を使って悩みを分析② | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

開設から18年。不安感・対人関係・恋愛・トラウマについて小さなご相談から改善に向けた専門的な分析・心理療法によるカウンセリングまで幅広く承ります。仙台駅前パルコ2から徒歩1分のビル内にある看板のないカウンセリングルームです。Zoom、スカイプ、お電話でも承ります。

昨日の続きです。

 

最近あんまり続き物を書かないようにしてたのですが、

長くなってしまいました(-_-;)

 

 

昨日は、マズローの「欲求5段階説」について簡単に説明をしました。

 

今日はお悩みを5段階説に当てはめて考えてみますね。

 

 

 

たとえば、Aさんという方が

 

「私は嫉妬ばかりしてしまうんです。いつも一番じゃないと不安で、落ち着きません。」

 

と言ったとします。

 

そんなAさんにこの5段階説を見せたとしたら、Aさんはなんて答えるでしょうか。

 

おそらく、

 

「私は承認欲求が満たされてないんですね」

 

と言いますよね。

 

嫉妬というのは「人と比べること」で起こりますし、

 

一番じゃないと不安というのは、「特別だと認められること」を望んでいるように見えます。

 

この2点から考えると、やはり承認欲求の問題かな?と思うのが妥当そうです。

 

でも、それにしては

 

嫉妬ばかりしてしまう、とか

 

いつも一番じゃないと…とか、

 

こういうワードがちょっと引っ掛かります。

 

「常に100パーセントで満たされ続けなければならない」欲求って、本当に承認欲求なのでしょうか?

 

 

 

 

そこでAさんにいろいろお聞きすると

 

「お母さんは私がが小さいころから気分に波があり、突然不機嫌になったり泣いたりする」

 

「社会人になった今もお母さんと同居して、機嫌をうかがいながら生活している」

 

「そのせいか家にいると頭痛がしやすい」

 

「お母さんが怒った時は、内臓が飛び出しそうな気分になる」

 

「お父さんは仕事が忙しく、昔から家にいる時間が少なかった」

 

こんな情報が出てきました。

 

そこで思うのは、

 

あれ?

安全欲求が満たされてないんじゃない?

 

ということです。

 

簡単にいえば、「Aさんが今住んでるおうちって情緒的に安全ですか?」という意味ですね。

 

いつ母親が不機嫌になるかと神経をすり減らす毎日。

父親も不在で、助けてくれる人もいませんでした。

 

…もしかして、承認欲求の前に安全欲求を安定させる必要があるのではないでしょうか。

 

 

情緒的な安全を確保する方法として、たとえば、「親と別居する」があります。

 

親に変わってもらうという無謀な挑戦もいらず、

 

社会人であれば自分の給与で資金も用意しやすいので、親の援助を必要としません。

 

Aさんはこれまで家を出ようと思ったことはないのでしょうか?

 

 

そこで試しに

 

「一人暮らしをしようと思ったことはありますか?」

 

とAさんに尋ねると、

Aさんはさっきまでの相談から一転して、

 

「母との同居で困ってることはないので(一人暮らしは)大丈夫です」

 

と言うのです。

 

ここに、心の傷があります。

 

続きます。

 

*このブログは毎日19時に更新されます

 

カウンセリングルームまきびHP

 

Instagramも更新しています

 

 

当カウンセリングルームに所属する、女性カウンセラーの情報はこちら

 

佐藤楓カウンセリングHP

 

 

 

佐藤楓Instagram