昨日の続きです。
相談者は自分でも問題を解決できないし、人から言われたアドバイスも実践できないか、やっても効果が出なかったりする現実を知ります。
一方、相談をされてアドバイスをした人は、せっかくアドバイスしたことを活かしてもらえなかったり、相談者を助けようとして無駄に終わるという経験をすることになります。
そうすると、相談者もアドバイスをした人も、心の中でちょっとだけこの相談者にがっかりしてしまうなんてことが起こったりしますよね。
実は、この相談者の「やらなきゃいけないことがあるのにゲームをしてしまう」というお悩みは、この「がっかり」がポイントだったりします。
相談をした人も、相談を聞いた人も、つい「するべきことをしない・できない」事が問題だと思ってしまいがちですよね。
だから、アドバイスをする人は「どうやったらするべきことが出来るか?」と考えて「するべきことをするための方法」に着目します。
でも、それで現実が変えられないなら、「それは元々の問題ではないのかも?」と考えてみてもいいかもしれません。
例えばさっきの「がっかり」です。
相談者は、「ゲームをやめられない」という問題を抱えた結果、やるべきことがいつまでも消化されない不快感や自分への失望、他人からがっかりされる感覚を味わいます。
もし、「がっかりする・される感を繰り返し味わうこと」がこの相談者の抱える問題だったら?
そう考えてみると、過去にも似たような経験をしたことを思い出します。
その度に、自分にもがっかりし、他人からがっかりされている惨めさも感じてきた事が浮かんできます。
もしかしたら、この相談者は今までの人間関係の中で「うまくいかない役」をずっとやってきていて、それが定着しちゃってるのかもしれない。
そんな可能性が見えてくると、「うまくいかない役を担ってしまったのはなんでだろう?」「いつからだろう?」「そこでどんなことがあったんだろう?」と話が進んでいきます。
つまり、「ゲームをやめられないからがっかりする・される」のではなく、「がっかりする・される役割を背負って来てしまったから、ゲームがやめられない」となって、問題が逆転するんですね。
もちろん、現実的な解決策が上手くいくこともありますが、そうならない時、つまり「変わりたいのに変われない」と感じる時に、そこに心理が関係しているかも?と考えるのが私のお仕事だったりします。
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