初めて心理療法を受けたクライアントさんが、
「頭がぼーっとして何も考えられません」と少し焦り気味におっしゃることがあります。
それを聞くと私は「おお~」と思います。
なぜなら、そのぼーっとして何も考えられない状態が「普通」だからです。
緊張や不安がいつも高かったり、過剰適応(周囲の空気を読みすぎる、周りに合わせすぎる)をしている方達は、いつも頭の中に負荷がかかっていて休まることがありません。
頭が休まらない=心が休まらない、なので、当然ストレスも高く頭の中がフル回転しています。
そういう方が心理療法を初めて受けると、「超頭フル回転状態」から「普通のリラックス状態」になることがあるのですが、
その差があまりにも大きいから(というより、クライアントさんにとっては「超フル回転」状態が普通だと思ってしまっているから)、「何も考えられなくなってしまった!!」と感じてびっくりしてしまうことがあるようです。
いやいや~、普通の人は、そんなにいつも何か考えていたりはしないんですよ。
仕事が終わったら会社のことを忘れ、
昔の嫌なことを何度も何度も思い出したりせず、
ポテチを食べながらゲームしたくらいにしてぐっすり寝ています。
ずーっといろんなことを気にして、思い出して、イライラしたりびくびくしたりする生活に慣れている人は、自分のことを「疲れやすい」「気力が出ない」なんて思っていることも多いのですが、
普通の人よりも何倍も「考えすぎる生活」をしているのだから、当たり前なんです。
何も考えれない状態になった!と感じると「考えすぎてきた人達」はちょっとびっくりしてしまうかもしれませんが、
実際は何も考えられなくなったわけではなく、「余計な消耗をしなくなった」というだけなので安心してくださいね。
ちなみに、ストレスが多かったり過剰適応であれば誰もがこう感じるというわけではありません。
心理療法の感じ方は個人差があるので、また別のパターンについても書いてみますね。
※心理療法はたくさんの種類があります。
これはあくまで私が普段用いている心理療法についてのお話です。
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