さらに、昨日の続きです。
必要以上に繊細で心配性な親には、子供を通して自分の心の傷が刺激されてしまったり、反対に心の傷を見ないために子供に没頭してしまう傾向がありますよ~ということを書いていました。
でも、もしお子さんの問題で悩んでいる保護者の方が、昨日までのお話を読んで、
「それって結局私のせいで子供がこうなったってこと?」と感じるなら、それは違います。
違うというより、それはあまり悩む必要がないことなんです。
まず、家庭において「誰かひとりだけが悪い」ということはほとんどあり得ません。
そして、「完璧な親」「完璧な家族」というのも存在しません。
家族というのはあくまで相互作用です。
家族の表面に浮かび上がってきた「問題」は、家族のメンバーがそれぞれ抱えているものがお互いに影響を及ぼした結果でしかありません。
ですから、家族の中で「私のせい」「誰が悪いか」を考える必要がありません。
子供を育てようとしてきたのなら、今はそれ以上に自分を責めなくて大丈夫です。
そして、親が考えている子供への過度な心配は、脳の神経細胞を伝って子供に伝わってしまいますよ、ということもおととい書きました。
心配性な親が「もし子供がああなったら、こうなったら」と「不幸な未来」を頭の中であれこれ作りだしたり、「自分のようになってほしくない」「子供に悪い影響を与えてはいけない」と必死になっていれば、確かに子供は何かしらのリスクを避けることが出来るかもしれません。
その代わり、「親の不安とプレッシャー」という大きな負担を背負うことになります。
もしお子さんのことがあれこれ心配ならば、まずは親がその重圧を手放すことが大切です。
ちなみに、「私のせいで子供がこうなったかも」という考えは明らかに「重圧」です。
おとといのブログで「カウンセリングに来るべきなのは親」と書いたのは、育児の仕方や子供との関わり方についてアドバイスをするという意味ではなく、「まずはお母さん(お父さん)が楽になりましょう、お母さん(お父さん)の話をしましょう」という意味です。
*このブログは毎日19時に更新されます
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