昨日の続きです。
いつもダイエットがうまくいかない人は、「0か100か」で考えがちな完璧主義さんかもしれません、というお話でした。
完璧主義ならむしろ完璧に、ストイックに、ダイエットを成功させるんじゃないの?と思ってしまいますが、そうでもないんです。
例えばここに、「0か100か思考」を持つAさんがいたとします。
Aさんはダイエットを決意すると、まずせっせと予定を立てます。
どの程度のダイエットなら続くかな?という気持ちとは別に、「毎日きっちりやりたい」「少しハードな課題をこなしたい」「毎日自炊を始める」「完璧な1日を送りたい」…といった、「理想の、完璧な予定」が頭に浮かんできます。
完璧であるためには、自分に課す課題があまりにユルいのではだめなのです。
だからAさんは、自分を律するために今より小さな服を買ってみたりして、自分に発破をかけてみます。
あるいは、「本当に体型に悩んでいるなら頑張れるはず」と、自分を試すようなことを思ったりもします。
もちろん、自炊用のレシピも調べて、カロリー計算をして、情報も集めていきます。
そんなことを頭で考えているうちに、頭の中でどんどん「完璧な自分」のイメージが膨らんでいくんです。
すると、例えばダイエット1日目は完璧にこなすことが出来る。
2日、3日となんとか続く。
でも、例えばある時ふとお菓子を食べてしまったり、運動をする時間が無かったり、自炊をする気力が無かったりして、予定通りに過ごせない日がやってくる。
その瞬間、Aさんの中では「ダイエットが終わり」ます。
完璧主義の人は、0か100の思考を持っていますから、「半端な状態」がとても不快です。
完璧にやれなかったことがみじめで、中途半端であることが気持ち悪い。
「明日からまた、取り返せばいいじゃない」とたとえ思うことができたとしても、それはもう完璧ではありません。
ダイエットが目的なのは分かっていても、「完璧に出来なかった」瞬間に、リセットボタンを押したくなるんです。
完璧にやりたい、完璧でないと、と思う気持ちから、緻密な予定やハードな課題を設けます。
完璧にやりたいと思うから、頭の中の「成功した自分像」もとてもハードルが高いものになります。
そして、緻密な予定やハードな課題を設けるほど計画は失敗しやすくなり、
「完璧な自分」をイメージしているからこそ、失敗した現実の自分との落差に苦しむことになってしまう。
それを何度か繰り返しているうちに、
完璧主義さんは自分に期待することが苦しくなって、「完璧な自分」という理想を抱いたまま「私には無理」「どうせできない」と口にするようになるんです。
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