「虐待」と「普通」の狭間で | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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家族関係に具体的なお悩みがないクライアントさんは
 
「うちの家族は普通でした」
 
とよくおっしゃいます。
 
でも、よくお話を聞くと「心の傷の端切れ」のようなエピソードがぽろぽろとこぼれてきたりするものです。
 
 
児童虐待法では、虐待を4つに分類しています。
 
身体的な虐待
性的な虐待
ネグレクト
そして、心理的な虐待、です。
 
身体的、性的、ネグレクトなどはなんとなくイメージがつく人も多いと思います。
 
でも、心理的な虐待ってなんでしょうか?
 
心理的な虐待の例として、
 
〇親に無視をされる
〇兄弟、姉妹間で差別的な態度を取られる
〇家族間のDVや激しい争いを目撃する
 
などが挙げられます。
 
嫌味や罵りといった、「叱る」目的とは関係ない「傷つく言葉」を日常的に言われることも、心理的虐待に当てはまることがあります。
 
「うちは普通の家族の範囲内」と思っていたクライアントさんが、「えっ?私も当てはまる!」と一番驚くのが、この心理的虐待なんです。
 
 
心理的虐待は、ほかの3種とは違って目に見えにくい虐待です。
そのため虐待の酷さに気付いてくれる人が少ないことはもちろん、「どの程度深刻な問題なのか」が分かりづらく、軽視されがちな面があります。
 
虐待をしている方も自覚しにくく、虐待をされている方も
 
「たまにお母さんの機嫌が悪くなるだけ」
「私が殴られたわけではない」
「私にも原因があるから…」
 
などと思ってしまうことによって、心の傷を「このくらいは普通のこと」としてしまいがちです。
 
心理的虐待を受けた人は、一般的に「虐待」と思われていることと「普通の家族の範囲内」と思われていることの狭間、つまりグレーゾーンに立たされます。
 
もちろん、このような経験をしている人にもれなく「心の傷がある」とは言えませんし、心の傷があっても普段の生活には差し障りがない方もいます。
 
例えば、
〇人よりもビクビクすることが多い
〇ふと、自分の中に親の嫌な部分があると感じる
〇他人の気持ちを想像して不安になりやすい
〇家族の言葉に傷つくが、家族のことを悪く思うことに罪悪感がある
 
こういうことが気になっていたり、生きづらさがある場合は、家族と自分の関係性の中に心の傷があるかもしれません。
 

 

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