自分と「同じ立場」のはずなのに自分よりもちゃんとしている人を見ると、人間誰でもちょっと落ち込みます。
働きながらも毎日子供にご飯を作って、家の中もおしゃれで清潔にしている人を見ると、自信がなくなる。
「私は仕事だけで精いっぱいで、ご飯も冷凍食品でごまかしているし部屋も散らかりっぱなしで…」
仕事が出来てみんなから好かれている同僚を見ると、自分が情けなくなる。
「同じ年なのに、僕はいまだに基本的な事でもミスをしてしまうし、いつもオドオドしているな…」
おしゃれでキラキラした人を見ると自分がみじめに思えてくる。
「どうして自分はこんなに不細工なのに、せめてダイエットを頑張ることすら出来ないんだろう」
……
実は、他人と自分を比較して落ち込むためには、他人と自分との間に「共通点」が必要です。
カウンセリングルームを開設して14年経ちますが、虫と自分の暮らしぶりを比較して喜んだり落ち込んだりする人をまだ見たことがありません。(笑)
「私はこんなに毎日苦しいのに、ライオンばかりいい思いして、嫉妬が止まらなくて苦しいんです」なんて相談もまだ受けたことがありません。
比較をするときには、必ず共通点が必要です。
「車と炭酸水を比べてください」と言われても、何を比べるのか分かりませんよね。
でも、「Aの炭酸水とBの炭酸水を比べてください」と言われたら、味や炭酸の強さ、パッケージデザインなどを比べるのかな?と予想がつきます。
それと同じで、人が他人と自分を比べて落ち込むことが出来るのは、自分ことを「他人と共通点を持つ、同じ土俵に立っている生物」だと思っているからだったりします。
そして、人間はみんな他者と同じ土俵に立つ天才。
「性別」「年齢」「家族構成」「趣味」「背丈」…あらゆるところに共通点を見つけて、自分の比較対象にしてしまいます。
(他人に「○○さんに比べてあなたって…」と、同じ土俵に上げられてしまうこともあります)
「じゃあ有名な女優と自分を比べるのは、女優と自分が同じ土俵にいると思っているってこと?」
そうかもしれません。(笑)
でも、これを聞いて「なんて傲慢なんだ、自分はダメだ」とさらに自分を責める必要はないんです。
続きます
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