さらに昨日の続きです。
アダルトチルドレンは家族のバランスを保つために必要な「役割」を演じることで、生きてきました。
本来人は、子供の心を適切に生きなければ大人になることができません。
でもアダルトチルドレンの多くは「大人がやるような役割」を任せられていたために、子供らしくいられる機会がとても少なかった。
幼い頃には「物わかりのいい、手のかからない(大人のような)良い子」だった人が、次第に心のバランスを崩し、集団や社会で生きづらさを抱えてしまう理由はそこにあります。
大人の着ぐるみを着て(着させられて)いたことで、逆に大人になる過程をたどれなかった子供達は、「その生き方しかできない」事に苦しみます。
当然ですよね。
家族というのは、子供にとって人生最初にして最重要のコミュニティです。
グラグラしている家族に生まれた子供にとって、役割を演じること、家族のバランスを保てることは、自分が生き延びるためにも必要です。
だから、そこで得た役割は心にも体にも刷り込まれていきます。
アダルトチルドレンが集団や社会の中で抱える悩みは、「家族の中で求められていた役割が適用できない」事、つまり「知っている生き方では適応できない」という混乱から始まっている、ということができます。
では、アダルトチルドレンの人達が生きやすくなるにはどうしたらいいのでしょうか。
トラウマを癒す?
子供の心を大人の心にしていく?
実は、一番シンプルなのは「自分の得意な役割が通用する場所で生きる」ことです。
トラウマを癒したり、子供の心を大人にしよう、というのは自分ひとりでやるにはなかなか難しい。
時間もかかるし、ハードルがいくつもあります。
(これについては次回書きます)
でも、必ずしもそれをやる必要は無いんです。
自分の役割を演じさせてくれる集団にいれば、大丈夫。
そのために、居心地のよい場所(人間関係)とそうでない場所を比べてみるといいかもしれません。
自分が背負ってきた役割が見えてきますから、「自分にとって良い場所」を探すヒントになります。
アダルトチルドレンはもともと家族の中でしっかりと役割をこなしてきた人です。
その役割が心地よく生かせる場所さえあれば、むしろ力を発揮して生きていくことも出来ます。
それでもやはり生きづらさが消えない、居心地の良い場所が見つからない、と思ったら、カウンセリングもいいかもしれませんね。
あと1日だけ続きます。
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