苦手な上司がいる時 | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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対人関係で悩んでいる、という方のお話を聞いてみると、

 

全ての人が同じくらい苦手、というよりも

 

特定の人に対してものすごく不安やイライラを感じていることがあります。

 

 

よくあるのが、「苦手な上司がいる」というケース。

 

 

ネチネチと長時間説教をされて胃がキリキリと痛んだり、

 

怒られてなくても大声を出されると怖くなったり、

 

その上司の目を見ると体が固まってしまう、などなど

 

「上司にはこういう面がある」というレベルではなくて「上司そのものがもう無理で体に反応がでる」というくらい怖く感じる方もいます。

 

 

もちろん、上司に明らかに問題があることもあるんですが、

 

「自分だけが異様に怖がっている気がする」

 

「場所を替えても同じように怖い人がいる」

 

と思った時は、「記憶の合成」が起こっているかもしれません。

 

 

よくあるのが、親に対する記憶と目の前の現実が結びついてしまうパターンです。

 

例えば自分の母親がネチネチと文句を言うタイプだった場合、

母親は強く怒鳴ったり叩いたりすることはありませんが、長時間続く文句の長さの中に強くて消えない不満を表現します。

 

その、ネチネチ文句を言われている時の感覚・感情記憶が処理されないまま脳内に残っていると、目の前の上司に対して母親の記憶が湧き上がってきて「怖い人」「ひどいことをしてくる人」などと感じるようになります。

 

これって、何も出来事だけではなくて

匂い、見た目、音、などいろんな情報が合成される可能性があります。

 

だから、極端な話、上司の香水の匂いで母親を思い出して、上司に対して異様な怒りを感じるということだってありえます。

 

母親がいつも香水をつけて不倫相手に会いに行っていた記憶が上司と合成されると、上司へのイライラが止まりません。

 

上司と母親の香水の種類は違うのですが、記憶は簡単に合成されてしまいます。

 

そして、その怒りが母親に対するものだとは分からないので、「仕事の指示もちゃんとしてくれないのに女アピールをして腹が立つ」とか、「いちいち文句をつけてくる」などといった、もっともらしい理由がくっついてしまいますますイライラします。

 

 

本人は目の前の人に対して怒っているつもりでも、実は過去の母親に怒っている、ということになると

 

本人は上司と話しているように見えて、実は母親と会話をしている事になってしまうので、

 

目の前の上司とは主張がすれ違い、解決が少し難しくなることがあります。

 

 

母親への怒りがあることに本人も周囲も気づくことが出来ないことで、「上司にひどいことをされた」もしくは「なぜ自分はこんなにメンタルが過敏なのか」と苦しむ上に、別の場所に行っても同じような人がいればすぐに記憶の合成が起こってしまうので、「人間が苦手なんだ」と思ってしまいます。

 

この記憶の合成は、多くの人が少なからずやっている事ではありますが、

 

どこに行っても同じような相手がいてつらい思いをしたり、

 

どうして自分だけがこんなにメンタルが弱いんだろうと落ち込んだりしてしまう時は、

 

この記憶の合成を少しずつほどいていく必要があるかもしれません。

 

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