「人の気持ちがわかる」のは傷ついているから | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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「傷ついた分だけ優しくなれる」なんて言葉をたまに聞きますが、あれってたしかにその通りだな~と思います。

 

自分が傷つく体験をすると、他人が同じような体験をした時に「つらいよね」と気持ちを分かってあげることができます。

たくさんの事に傷つくと、「人はいろんなことで傷つく」ということを知っていくので人に対して慎重になります。

 

だから、優しくなれる。

 

でも、それは裏を返せば「あなたの痛みが今もあなたを苦しめているんですね」ということにもなります。

 

本来、

人って、そんなに他人に優しくなくてもいいんですよね。

そしてそんなに他人のことを分かってあげる必要もないんです。

 

もちろん、「だから相手を傷つけていい」という話とはちょっと違います。

人と人の間には、本来「然るべき距離感」というものがあるんです。

 

相手との距離が近ければ近いほどいいわけではなく、

むしろ相手と良い距離感が保たれることで、心地よい助け合いが生まれます。

 

この距離感が、「相手の気持ちがわかる」人にはなかなかうまくできない。

なぜなら、「分かってしまう」と相手の感情を無視することがとても難しくなるからです。

 

だからつい優しさで近づいてしまうのですが、距離が近づきすぎてしまったり相手に巻き込まれたりして、別のトラブルに発展してしまうこともあります。

それは相手だけではなく、近づいた自分自身も苦しいものです。

 

 

分かってしまう、は相手との距離が近いということ。

でも、相手との距離、をちゃんと見てみると、そこには「あなた自身の痛み」があります。

 

「人の痛みがよく分かる」

「相手が何を考えているか把握できてしまう」

「誰かが自分を悪く思っている事にすぐ気づく」

というのは、「私には、今もやりどころのない痛みがあります」というメッセージでもあったりします。

 

「分かってあげられる繊細で優しい人」として生きていくのも悪くないかもしれません。

もしかしたらその力を生かせる環境があって、やりがいが見つかることもあるでしょう。

 

でも、もしそれが自分自身を苦しめるのなら、

他人のことを気づいてあげる前に、自分の痛みに優しくあるべきかもしれないなあ~と思っています。

 

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