過食が落ち着いてしばらく経っても
「過食をしたい」という欲求が残り続けることがあります。
どういうことかというと、
身体も心も少しずつ回復してきて、
もう以前ほどの量を食べない・食べられない状態にはなっているのですが、「過食したい」という気持ちだけが、何かの拍子に出てくるんですね。
こういう時、「寂しさを感じます」とおっしゃる方がいて、うまい表現だな~と思っています。
過食は脳が反応してしまって依存のようになりますから、
単純に「依存対象への欲求が抜けにくい」と言うことも出来るのですが、
「寂しさ」という言葉から考えてみると、別の捉え方もできます。
過食したいのに、出来ない。
それは体にとっても心にとってもいいことです。
なのにそれを少し寂しく感じるのは、過食があなたにとっての理解者だったからかもしれません。
ストレスがたまった時に食べすぎる。
昔のトラウマから自分を守るために食べすぎる。
孤独や寂しさから食べすぎる。
怒りを外に出せないから食べすぎる。
過食は、辛い時に誰よりもそばにいて、一緒に奮闘してくれているものです。
あなたの辛さを尊重して、「食べることで明日も生きてくれるなら、いくらでも食べていい」と言ってくれます。
だから過食が出来なくなると、理解者が遠くに行ってしまったような気がして少し寂しくなってしまうのかもしれません。
でも、過食を手放すことが出来たということは、もうほかの理解者がいるか、自分自身がよく自分のことを分かるようになってあげたということでもあります。
過食回復は、生き方のお引越しをしたようなものです。
しばらくは寂しさがあるかもしれませんが、少しずつ懐かしさに変わっていくのを楽しんでくださいね。
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