あらゆる悩みの大元は、家族や幼少時の環境とつながっていたりします。
まったく家族や幼少時とは関係のないような悩みに見えても
よくよくパズルのピースを合わせていくと
ひょんなところから家族の記憶が出て来たりするから面白い。
明らかに「毒親」と呼ばれるような母親・父親がいる家庭で育てられて、クライアントさん自身もその自覚がある場合は分かりやすいですよね。
こちらが何も言わなくても、「家族が…」というお話が出てきます。
でも、「普通の(良心的な)親の元で育った」というケースでも、やはり家族との関りが悩みの大元につながっているケースもあるんです。
こういう方には、家族と悩みのつながりをお話しても最初はピンときません。
当然だと思います。
なぜ、ふつうの(もしくは良いと言われるような)親に育てられてもそうなるかという話ですが、
簡単に言ってしまえば、『所詮人間同士なので、「すれ違い」が起こっているから』、と言えます。
大人同士であっても、気持ちが伝わらなかったり、誤解されてしまったりして
不満やストレスの元になることがありますよね。
それがまして
年齢差(例えば親が35歳で子供が5歳なら、30年分の差があるわけです)
使える言葉の差
脳の発達の差
環境差(子供は学校に行けば、親と環境が変わりますね)
など、たくさんの差を隔てた関係であれば、
いくら親子であろうがすれ違いは起こります。
親がしてくれることが、誰が見ても間違ったことではなかったとしても、
子であるあなたが「してほしいこと」ではなかったとき、「すれ違い」が始まります。
その逆もしかりで、あなたがしてほしいことを親がしてくれなかったときにも、「すれ違い」が起こります。
たとえそれが「良くある出来事の範囲内」でも、です。
そういうすれ違いが積み重なって大きなゆがみになると、どうなるか。
思ってもみない形で「ゆがみ」が現れるんです。
■真面目できれい好きなのに部屋が片付けられない
■正義感が強いのに物を盗んだことがある
■何もしていないのにいじめられる
■態度はいいのに授業を聞いていない
これらの「ゆがみ」は、一見何が原因が分かりにくいですが、
その背景には家族との「すれ違いの蓄積」があったりします。
ただ、大事なのは
子の気持ちを汲めなかった親が悪いとか、
親に伝えられなかった子が悪いとか、
そういう話ではないということです。
だって、無理ですから。
血がつながっていようが、
生まれた瞬間から一緒にいようが、
別の個体である以上、完全に分かり合うなど不可能です。
だから誰を責めるとかそういう話ではありません。
(親があまりにひどいケースもありますが、今回は「普通」の親の話です)
続きます。
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