昨日のお話しは、
「自己判断で発達障害だと思っていても、実は違うかもしれない」
という内容でした。
例えば、
・いつも緊張している
・肝心な時に集中できない
・体の一部をよく動かしてしまう
・コミュニケーションがうまくいかない
・他人の目を見て動くことができない
これらのお悩みをもったあるクライアントさんは、
自分は「なにかの発達障害」なんじゃないのか?と思っていました。
自分でネットで調べて、○○診断というようなものを試してみると、中程度の疑いがあると出たようです。
そこで最初は、クライアントさんのご要望に合わせて、「かたより」を探して具体的な対策を一緒に考えていました。
すると、現実の生活は少しずつ改善しているようにも見えたのですが、ご本人の「つらさ」があまり変わっていないようにも思えます。
これはなんだろう?と思って、クライアントさんにもう一度自分の過去を振り返ってもらうと、今までお聞きしたことのない家族とのエピソードが出てきました。
もしかしたら、これは発達障害ではなくてトラウマかもしれないと思い、トラウマの心理療法をメインに変えてみます。
(これまでも部分的にトラウマの心理療法は取り入れていたのですが、この方に関しては主に「今のつらい気持ちを取り除く」ことを重視していました。)
すると、クライアントさんの「発達障害様の症状」そのものが軽減していきます。
以前よりも落ち着いて、相手の目を見てコミュニケーションをとることができます。
※クライアントさんの例を出すときは、現在はカウンセリングを卒業された方から許可をもらっています。
このように、「○○に似た症状」が出ているからといって、必ずしもその障害や疾患だとは限りません。
むしろそのような障害や疾患の背後には大きなストレスやトラウマを抱えていることも少なくなく、
そのストレス、トラウマを癒すことで(障害だろうとなかろうと)全体の調子が改善するということもしばしばあります。
「自分は何かあるのかもしれない…」
「セルフチェックをやると当てはまる気がする…」
「でも病院に行って薬をもらうことには抵抗がある」
そんな時はぜひ相談にいらしてみてください。
心理療法で改善するかもしれません。
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