「内省」という言葉がありますね。
自分の内側を見つめる、
自分を観察する、
というような意味のことばです。
自分のことを知りたい、見つめなおしたいと思って
来所するクライアントさんは多いですから、
当然日ごろから内省を好むタイプの方も多いです。
自分に気が付いていく喜び、
内側を見つめる喜びとでもいうんでしょうかね。
なんとなく私にも分かります。
そこで一つ、
とても簡単に自分の思考の癖や不安要素、
願望などに気づける方法があるのでご紹介します。
使うものは、インターネット上によくある無料の「適職診断」や「性格診断」など。
検索すると結構出てきますよね。
ほとんどの診断は、質問に対して
「そう思う」「ややそう思う」「わからない」「ややそう思わない」「そう思わない」
のような5択くらいから、自分の気持ちを回答していくようなシステムだと思います。
それをですね、適当に何種類かやってみるんです。
出来れば質問数がそれなりにあるものがおすすめですね~。
適職診断系と性格診断系、どちらもやってみるとより良いですよ。
さて、
結果が何かしら出るかと思うのですが、ここではあまり結果は重視しません。
感じてほしいのは、
①回答している最中に何を思ったか
②結果を見てどう思ったか
の2点だけです。
①なら、
たとえば、ある質問に対して、
本音で回答するのをためらう気持ちがありませんでしたか?
もしくは、「○○と答えたら結果が良くないような気がする」
と思ったりはしませんでしたか?
質問に素直に答えるだけのものなのに、なぜか葛藤が生まれる。
そういう自分の中の気持ちにどんどん気づいていきましょう。
②も同じです。
結果を見てほっとしたり、信じないようにしたり、
何かしら気持ちが働いたはずです。
自分が思う「自分像」とかけ離れていて驚いた、
というパターンも稀にあるかもしれませんね。
そこで、「なんでだろう」と立ち止まって考えてみるのです。
なんで自分は葛藤したんだろう、ほっとしたんだろう。
そこに何があるのかな。
隠している願望かな、こうあるべきという捉われかな、
望んだ才能がないことへの怯えかな…?などなど。
こういう問いかけをするときに、
確固たる「そう思った原因」を見つけようとしてしまう方がいるのですが、
それはあまりお勧めしません。
何か決定的な原因を見つけて、
論理的に今の気持ちと結び付けようという気持ちが強すぎると、
事実も湾曲させてしまうことがあるからです。
原因を見つけられない不確定さを受け入れながら、
自分の心の中を泳ぎ回るような感覚を大切にしてください。
慣れてきたら、こんどは少し深く潜ってみます。
どうして願望を「隠さなければならない」んだっけ?
「こうあるべき」」ができないと私に何が起こってしまうの?
そういえば、才能っていう言葉にずっと憧れてたな…
ふと浮かんでくるイメージや過去の思い出などがあれば、
それもヒントかもしれませんよ。
だんだんと自分の考え方や感じ方、過去とのつながりがみえてきます。
これは私の感覚なのですが、脳って一度考えたことを割と覚えていてくれます。
なんとなく考え続けていてくれるんです。
なので、今考えて何も感じ取れなくても、
数日後にふと「あれ?なんで今このイメージが浮かんだんだっけ」
というような体験をすることがありますよ。
面白いですよね。
こういうことをくりかえして自分のことを感じ取れるようになると、
自分のことを客観的に見る力や、自分で自分に気づき癒す力が身についてきます。
コツは「求めない」こと。感じるだけで大丈夫です。
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