いじめ②なぜ世界が狭いといじめたくなる? | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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昨日は「世界がせまい人」が他人をいじめやすくなってしまうのでは?

というお話でしたね。

 

いつものカウンセリングでは、

「ホルモンの作用が~」とか「脳が~」「トラウマが~」

という理論的な根拠を踏まえることが多いのですが、

今回のいじめシリーズについては

そういう知識を使わずに考えてみたいと思います。

 

さて、前回の続きです。

「なぜ目の前の場所を自分の世界の全てだと思ってしまうと、

いじめたくなる心になる」んだろうか、ということですが、

 

 

基本的には簡単で

「相手のことを意識しやすくなるから」ということだと思います。

 

 

簡単な例を出しますね。

 

①狭い部屋に5人(自分+4人)がいた場合

②広い公園に100人(自分+99人)がいた場合

 

で、自分の気持ちがどう違うのか考えてみます。

 

 

【①の場合】

どうでしょう。自分以外の4人の存在をなんとなく意識しませんか?

 

もしその中の一人がイライラしたり貧乏ゆすりを始めたら、

おそらく気になりますよね。

 

狭い部屋なので出ることも、隠れる場所もありません。

 

不快に思っても、怖いと思っても、

ずっとその4人を視界の隅でとらえていなければなりません。

 

 

【②の場合】

まず、自分以外の99人を同時にいつも意識するのは不可能です。

 

だから①とは違い、一人ひとりの言動がさほど目につきません。

 

ただし、隣の人がイライラしたり貧乏ゆすりを始めたら、

①の場合と同じように不快でしょう。

 

でも、ここは広い公園です。歩いて場所を移せばいいのです。

 

そばにいる人からはなれ、場所を替えれば、

案外穏やかに過ごせるかもしれません。

 

 

 

 

世界が狭いということは、ある意味「逃げ場がない」状態です。

 

目の前の小さい場所が自分の世界の全てだと思っている人にとって、

その世界で起こる物事は、良くも悪くも自分に大きな影響を与える、

ととらえます。

 

だから、他人の一挙手一投足を注意深く気にしてしまうのです。

 

 

そして入念に他人を意識した結果、ふと誰かの細部に気が付きます。

 

 

・自分よりも良いものを持っている人がいる

 

・なんとなく浮いている(他とは違う雰囲気の)人がいる

 

・わたしの言うことを聞かない人がいる

 

 

などなど。

 

それ自体は何も悪いことではないのですが、

 

そこに、

 

 

潜在的に抱いていた自分の

 

●不快感、

 

●不安感、

 

●コンプレックス

 

 

などが少しずつ重なり、一体化して、

なんだかその人自体が不快になる。

 

ここで「いじめやすい心」が生まれます。

 

 

小さな世界では気を紛らわすものも少ないので、

どんどん意識の塊になってしまうのです。

 

 

(いじめの発生やその心理についてはもっと多様な考え方があります。

あくまで個人の一考です。)

 

続きます。

 

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