ゴミ屋敷、『ためこみ障害』、その兆候 | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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今日は外回りでいろいろ用事をすませていて、帰宅時にたまたまTVをみたら、ワイドショーで名古屋のゴミ屋敷の話がやっていた。

前に『ためこみ障害』というものをブログにて掲載させていただきましたが、まさに典型例ですね。

今までTVでいろいろなゴミ屋敷のご主人が出演されていて(出演という形ではないかな?)その会話の仕方や考え方も特徴がありますね。

・被害的な思考
・思考や発想の柔軟性に欠けるところがある
・独特の上から目線(=自分本位)
・表面的にその場しのぎで話をあわせる場合もある
・集めたものに対する本人なりの意味づけを主張する
・都合の悪い現実を自分なりに理屈をつけて回避する

ゴミ屋敷のご主人はたいてい年配の方が多いので認知症との関連も考えられますが、意外と若い頃からその兆候は出ていたりします。

・収集癖がある
・買い物依存がある
・他人から見てためておくほど価値がなさそうなものに執着する
・捨てるのが苦手
・まじめである
・ケチである
・頑固であったり、変り者である
・ものごとや手順にこだわりがある
・思考の柔軟性に欠けるところがある
・集団になじむのが苦手であったりする
・協調性に欠けるところがある
・人と一緒にいると疲れる、億劫である
・言い訳が多く、都合の悪い現実をさける傾向がある
・被害的なものの見方をする傾向がある

精神障害関連で言うと
・ADHD・アスペルガー障害・自閉症圏の傾向がある
・強迫性障害の傾向がある
・統合失調症圏の傾向がある


上記の傾向があると感じる人は、『気持ちよく』人生が生きれるよう、精神的な意味での何かしらを身に着けていく必要があるかもしれませんね。


DSM-5のためこみ障害Hoarding Disorderの診断基準案
A.実際の価値とは関係なく、所有物を捨てること、また手放すことが持続的に困難である。
B.品物を捨てることについての困難さは、品物を保存したいと思われる要求やそれらを捨てることに関連した苦痛によるものである。
C.所有物を捨てることの困難さによって、活動できる生活空間が物で一杯になり、取り散らかり、本質的に本来意図された部屋の使用が危険にさらされることになる。もし生活空間が取り散らかっていなければ、それはただ単に第三者(家族や清掃業者、公的機関)による介入があったためである。
D.ためこみは、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な分野における機能の障害(自己や他者にとって安全な環境を維持するということも含めて)を引き起こしている。
E.ためこみは他の医学的疾患に起因するものではない。(例:脳の損傷、脳血管疾患、プラダーウィリー症候群)
F.ためこみは、他の精神疾患の症状によってうまく説明できない(例:強迫症の強迫観念、うつ病によるエネルギー低下、統合失調症や他の精神病性障害による妄想、認知症における認知機能障害、自閉スペクトラム症における限定的興味)

過剰収集を伴う:不必要であり、置く場所がないのにもかかわらず、過度に品物を収集する行為が所有物を捨てることが困難である状態に伴っている場合

病識が十分またはおおむね十分:その人はためこみに関連した信念や行動(品物を捨てることの困難さ、取り散らかし、または過剰な収集に関連する)が問題であると認識している。

病識が不十分:その人は、反証の根拠があるにも関わらず、ためこみに関連した信念や行動(品物を捨てることの困難さ、取り散らかし、または過剰な収集に関連する)に問題がほとんどないと確信している。

病識が欠如した・妄想的信念を伴う:その人は反証の根拠があるにもかかわらず、ためこみに関連した信念や行動(品物を捨てることの困難さ、取り散らかし、または過剰な収集に関連する)に問題がないと完全に確信している。

(出典:DSM-5)


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