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カウンセリングルームまきびHP:感想
イネイブラーを知る前に、イネイブラーが世話を焼く対象である問題行動を起こす人について少しお話しさせていただきます。問題行動には〇〇依存というものがあり、その依存対象は大きく三つ分けられます。
①物質依存:特定の物質に対して 快楽や刺激を得て、その物質に執着・依存する。
例:アルコール・タバコ・薬物(違法薬物・脱法ハーブ・処方薬や市販薬etc.)・カフェイン・ある種のお菓子etc.
②行為への依存:ある行為によって得られる興奮や刺激を求めて、その行為自体に執着・依存する。
例:ギャンブル(パチンコ・賭け事全般)・買い物・インターネット・ゲーム・性関連etc.
③関係への依存:ある特定の人との人間関係に依存する。
歪んだ人間関係に執着することで、人とのつながりを求めようとする。
例:恋愛依存・女性依存・男性依存・ストーカー・共依存(ひきこもり・不登校生徒の親子での依存etc.)
ひきこもりの例をあげると、まずはインターネットやゲーム依存がある場合が多いです。そこから社会でうまくいかないことを物で満たそうとする傾向がでてきて買い物依存があったりします。そして生活のすべてを親に頼るので、親子での依存があるのが一般的です。
この場合は、親が子供がかわいそう、子供にどう対処しいいかわからず、何でも与える、やってあげてしまうことがイネイブリング(世話焼き行動)になります。
さらに子供が社会に出ていかないことに対して親としては焦ったり、見ていられなくてぽろっと小言がでてしまう。これが子供の中の自己嫌悪感を高めたり、自尊心を下げてしまい、余計にゲームにのめりこんでしまう。悪循環の早回しですね。
そしてある意味では親自体も問題行動のある子供を助けることに依存している、とも考えられます。子供を援助することをやめるように伝えると「それはできない」という親御さんは多いです。
子供を援助することをやめること=見捨てる、と感じてしまうようです。もちろんできる範囲で徐々に援助を減らしていくのがよいのですが、どうしても親は「自分が一番わが子のことをわかっている」という大義名分のもとになかなか周りの話、専門家の話を受け入れようとはしません。
事情は人それぞれあるにせよ(実際にはどこも事情は似たりよったりではありますが)、援助をやめることがやめられない、この流れが子供を助けることに依存している証拠となります。
やめられない、もしくは「いつでもやめられる」と言いつつ、やめない、ところが依存しているというポイントになります。
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