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今年も残すところ、あと二日ですね。
学生時代にかすかに読んだような、読まなかったようなアブラハム・マズローの『完全なる人間』を最近、手に取ってみました。
マズローと言えば、欲求階層説や自己実現理論の話で有名ですよね。そしてたしか人間性心理学の名付け親だったと思います。
現在、自己実現と言う言葉は日常、自然に使われる言葉になりましたが、どこか自分中心、利己主義的なイメージがぬぐえない、安っぽい言葉に堕している気がします。
ファッション雑誌の『なりたい自分になる』、『自分磨き』、将来の夢は芸能人やモデル、ミュージシャン、などのように、どこか目標達成≒自己実現、のような雰囲気があり、自己実現≒自己満足?という感じにも聞こえます。
数十年前にマズローはすでにそこに気づいていて自己実現とはそういうものではない、ということを語っています。
自己実現は〔利己的で、個人の充実を重視し、、現実的自己の側面のみをとらえ、受動性より能動性のみを強調する〕ことではなく、【愛他的で、献身的で、自己超越的で、社会的である】と述べています(実際の文章より少し省いています)。
言うは易く、行うは難し……、ですよね。
そういう意味で『理想となる人間像』が必要であるようなことも述べているのですが、例えばガンジーもその一人です。
心理学で述べる理想の人間像はどこか精神的な芯があるというか、ある意味で『自己超越的な何か』に対する意識が強いように感じます(ここは突っ込むといろいろとそっち系の用語にふれてしまうので少しぼかして書かせていただきます)。
カウンセリングでイライラや不安、恐怖、悲しみが心理療法や食事療法、生活改善等で薄くなる、苦手なことを克服できる、繰り返しやってくる嫌な記憶、被害的な考えが薄くなる、気にしなくなる、という状態、症状の改善があり、そこまでは個人の状態と治療者、治療法があうかあわないかで決まる、と言えます。
そしてカウンセリングの結論として『楽に生きる』ことへ進んでいく。
ただそこから先もあると思うのです。
それがマズローが述べている、『自己実現』、『理想となる人間像』の中にある『要素』をもつことだと思うのです。
今日の話はちょっとまじめすぎましたかね?
引用:『完全なる人間』・アブラハム・H・マズロー
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