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妄想の人との会話は基本的に一方通行になります。
調子がよくて会話のやりとりが弾み、わかりあえたかな?理解してもらえたかな?と思うのですが、長期的にみると本人の自分本位にしか理解してもらえてない、伝わっていないことがわかります。
これは妄想の人たちには「侵入恐怖」というものがありまして、自分の考えを変えられることを極端に嫌います。これが真逆に働くと自分の信用してる人、例えば先生や先輩、教祖さまの話はうのみにしたりします。
この例は某女性お笑いタレントがマンションに数か月立てこもった件でもおわかりいただけると思います。
一度作られた妄想に対するこだわりはものすごく強いので、人の話はほぼ聞き入れることがありません。それを肯定することでしか会話が成立しないのです。
この妄想の世界は彼彼女にとって絶対的なもので、伝統宗教の戒律のごとく自然で当たり前のものとなるのです。
妄想の人との会話は、まずは相手の考えを肯定する、これは会話の基本ではありますが、もう一つが大切でして、こちらの考えがこちらの意図通りに受け入れてもらえることを期待しない、ということです。
妄想の人に自分の意図を伝えることは伝言ゲームさながら、こちらの話は歪んだ形で伝わってしまいます。
ほめると極端な形で誇大妄想を刺激することがあり、間違いを訂正しようとするとこれまた極端に被害妄想を刺激し、敵として認識されてしまったりします。冗談も通じないので気をつけなくてはいけませんね。
これが友達ができにくい理由のひとつかもしれません。
ここ最近何度も言っていますが、妄想の人のこの特徴を「性格が悪い、自己中だ」ということで非難したり、直そうとするのではなく、まずはこの特徴を受け入れた上で対応することが現実的ではあります。
治療法や生活改善によってはこの特徴が薄まる方もいらっしゃいますが、一般の方が会話のやりとりやお説教などで妄想の方の特徴を直そうとしても焼け石に水、ということになり、お互いに不満がたまってしまいます。
妄想の人はそういった脳の状態なんだ、これは生理学的、医学的な問題であって、性格の問題ではないんだと認めていただくことが必要だと思うのです。
(あくまで個人で勉強、情報収集した上での見解にすぎませんのでご了承ください)
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