ゲガ人 4年 志賀隼人 | 千葉大学男子ラクロス部

千葉大学男子ラクロス部

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僕は今ケガ人だ。10月の始めに右手の親指を骨折し、腸腰筋のケガも長引き約半年間ずっとケガで練習を抜けている。このケガ期間に思ったことがあり、残りのケガ期間でやりたいことがあるのでここで書くことにする。


僕はケガ人はケガしてない人以上にうまくなれる可能性があると思っている。
ケガをしていなかったらやらなかったような練習をケガ人はやるからだ。例えば僕の場合、右手の親指を骨折したのでクロスを握れなくなった。そこでクロスを使わずに左手だけでボールを投げる練習をし、クロスを使えるようになってから左手のスローの感覚が良くなったのがわかった。もし右手の親指をケガしていなかったらこんな練習はしなかったと思う。ケガする前にしていた練習が自分にとって本当に最善の練習とは限らない。だからケガをしたからといって必ずしも成長速度が遅くなるとは限らず、むしろ早くなることだってある。


たしかに、ケガ人にできてケガしてない人にできない練習なんてない。でも、ひとつだけ事実上ケガ人にしかできないことがある。それは練習中ずっとメニューには入らずに練習を見学することだ。普通に練習に入っている人は自分が体を動かしている分見れるもの、考えられることに限界がある。でもケガ人は自分のことを気にせずに頭をフル回転させて練習を見ることだけに集中できる。そうするといつもなら気づけなかったことに気づけるようになる。ビデオを見るのと一緒じゃないかと思うかもしれないが、全然違う。生の練習を見学していると、その場で発言をすることができるので自分が思ったように練習をよりよくすることができ、そしてその改善された練習を見てさらに反省を出すことがきる。練習を自分の手で作れるということだ。このケガ期間で僕は本当にラクロス脳が育ったと思う。今までは練習中「声出そう!」とか「やること徹底しよう」というような声ばかりで6on6などの高度なメニューの反省になると黙っていたが、今は高度なメニューでも「今のこうした方が良かったのに」とか「こうだからうまくいかなかった」というのがわかるようになり、反省中よく発言していい練習を自分の力で作っていけるようになった。
練習は参加するものではなく自分で作るもの。ケガ人こそ練習をよりよく作っていくことができる。


ところが、今の千葉大ラクロス部、というか最近いくつかの大学の練習を見学したがどこの大学も、ケガ人は練習中グランドのすみっこにおいやられているか、一応練習に参加はしているが集合するときはいつもはじっこで申し訳なさそうに立っているだけ。申し訳なさそうに声を出しているだけ。
ぜんっぜん違う。
前に出ろ。輪の中心に行け。自分が練習を作れ。みんなを引っ張っていけ。プレイしてるやつよりちゃんと見れてるんだから。
発言した分だけうまくなれる。間違っててもいいから発言しよう。いいことを言えばみんなの成長になるし自分も考えてることが間違ってないってわかるし、間違ったことを言えばそれを指摘してもらって自分が成長できる。


これはまだ考え中だが、トレーニングやリハビリは練習外でやるべきなんじゃないかと思う。「練習中に練習から消えてトレーニングとリハビリ。そしてアフターではケガでやることありません。」より、「練習中は練習を見学して自分が練習をいいものにして、自分もいろいろ学ぶ。そしてアフターでトレーニングとリハビリ。」の方が絶対チームも個人も強くなると思う。


ケガ人はたしかに練習抜けることでみんなに迷惑かけてるし、みんながやってるきついトレーニングもやってないし、自主練でもケガしてない人と比べたらやれることは少ない。でもそれで申し訳なく思って縮こまったり、テンション下がったり、やる気失ったりするのは絶対違う。


長かったケガ期間だけどもうあと何日かで終わる。
最後、千葉大のケガ人の環境、考え方を最高のもの、いや、正常のものにしてケガ人を卒業する。