物語型メッセージを導く5つの問い(1) | チエでつながる, ワザでつながる、ココロでつながる、価値を生みだす           ~ 物語思考が世界をかえる

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この世に生まれて間もなく、人は「ものがたり」と出会い、そこで広い世界とのつながりを作ります。このblogでは、「ものがたり」と共にある人の可能性を探求していきます。

 

日本のビジネスマンは

「物語モード」の語りに長じていくべきだ、

と前回書きました。

 

空調機器の売り込みに当たっても、

機能とか効率の話に終始するのでなく、

R社の様なストーリーを語っていくべきだ、

という話です。

 

しかしこのように書くと、違和感を

感じる方もいるかも知れません。

 

R社のケースは、

たまたま「バリアフリー」というテーマで

双方の目指す方向が一致しており、そこで

ご縁を感じてもらえたかもしれないけれど、

 

そんな風にいつもいつも、

都合よくストーリーで語れるとは、

限らないからです。

 

それはその通りで、

いつもそんな風に物語にのせて

伝えたいメッセージを伝えられるかと言えば、

必ずしもそうではないでしょう。

 

とはいえ、これからご説明する如く、

工夫と熱意があれば、殆どのメッセージは

人の持つ想いや理想、奮起と努力、学びや成長の

ストーリーと結びつけて語ることが可能です。

 

この方法に習熟することで、

機能だの耐久性だの、効率だの

の話に明け暮れるパターンから離れ、

 

一段異なる次元に立って、聞き手を惹きつける

パワフルプレゼンテーションに仕立てて行ける

可能性が出て来ます。

 

というそんなノリで、

今回もまた、

私が企業向けに行っている

研修ネタの一部を、

この場でお伝えしたいと思います。

 

まずは特定の状況で特定の聞き手に向けて、

伝えたいメッセージを一つ、考えて下さい。

 

そのメッセージを“物語型”へと変換していく

方法をお伝えしていきます。

 

元のメッセージは、

“もっと頑張って売り上げを増やせ”

でもいいし、

 

“チーム一丸となって難局を乗り越えろ”

でも構いません。

 

具体的な場面、相手の顔、克服したい課題が明確で

あることが、ここでの必要条件です。

 

そこまで整ったら、その状況を頭に浮かべて

以下の5つの問いに答えていきます。

 

1.メッセージを発信したBefore/Afterで、

  聞き手に起こしたい変化はどんな変化か?

 

2.聞き手の心を揺さぶるテーマや対象とは、

  どの様なものか?

 

3.聞き手に驚きや感動を引き起こす“対概念”は?

 

4.聞き手に行動のスイッチを押してもらう

  際のハードルは何か? ハードルを

  越える為に必要なものは何か?

 

5.メッセージを伝える為に利用できる

  物語は何か?

 

5つの問いそれぞれの詳しい解説は、次回に

書きたいと思います。

 

これら問いのポイントは、思考のモードを

「物語モード」へと転換させることです。

 

すなわち、

聞き手の感情を聞き手が納得する形で、

ある方向に方向づけるテーマを

発掘する作業を行っていくのです。

 

次回に続けます。