まいど^^絵本講師の くが やよいです。
今朝の毎日小学生新聞に
かこさとしさんの追悼記事が載っていました。
かこさんの絵本の楽しさの一つに
いろんなものが ズラリと描かれた
「ものづくし」があります
子どもたちがわれ先に!と選びたがる
『からすのパンやさん』のたくさんのパン、
そのパンやさんに押しかけるお客のカラスたち、
『だるまちゃんとてんぐちゃん』の
色とりどりの団扇に帽子、はきものや花、
『とこちゃんはどこ』の中の人、人、人・・・・
好きで 好きで 大好きで、母に何回も読んでもらった絵本です。
子どもの頃、隅から隅まで絵を見て
「わたしはこれ!」と妹と取り合いっこしたり、
こんなところに こんなものがある!
こんな人がいる!とか、
口には出さなかったものの絵を見て楽しんだものです^^
先の記事でご紹介した『未来のだるまちゃんへ』の中にも書かれていた
かこさんが「ものづくし」を描く理由が
この記事にも載っていたので抜粋します。
「世の中はいろいろなものやいろいろな人がいて、
真ん中だけが偉いんじゃない。
端っこも世界なんです」
・・・・
こんな大人がいることで
子どもたちは
どれほど救われることかと思います。
(私は子どもの頃、いつも教室の端っこで生きてるような、
その隅っこにすら居られなくて脱走してしまう
落ちこぼれの、超~~問題児だったので。
6年生で更生しましたが(笑)
最近まで創作を続け、今年一月には
3冊の新作を出した かこさん。
その絵本には、宮城、福島、沖縄の民話などから想像した
だるまちゃんの新しい友達が3人登場します。
楽しい物語ですが、
東日本大震災の被災地や
戦争の傷跡が残る沖縄へのかこさんの思いが隠れています。
日本が戦争で負けたとき、
軍国少年だったかこさんは 19歳でした。
歴史や政治、経済を学ぶことや、自分でものを考えることをやめ、
軍人を志したことを悔やんだそうです。
「子どもたちが、僕のような愚かなことをしないよう
自分の頭で考える賢さを持ってほしい」
かこさんの数々の作品には、そんな願いが込められています。
(毎日小学生新聞5月9日の記事より一部抜粋、加筆しました)
★記事に掲載したかこさとしさんの絵本の書誌情報です
『とこちゃんはどこ』 松岡享子/さく 福音館書店
『からすのパンやさん』 偕成社
『どろぼうがっこう』 偕成社
『だるまちゃんとてんぐちゃん』 福音館書店
『だるまちゃんとかみなりちゃん』 福音館書店
『だるまちゃんとうさぎちゃん』 福音館書店
『だむのおじさんたち』 福音館書店