国内の一部業種で顕著な人手不足を補うため、
外国人労働者を大量に受け入れる改正法案は
確かに早く成立させる必要性はあったでしょう。
しかし、それならば、事前に万全の準備が無ければ、
速やかな審議と成立が望めないことは明らかだったはずです。
ところが法案の根拠となった資料に多くの誤りがあり、
本来ならば修正した資料を基に再度検討が必要な法案を、
日程の都合だけで強引に押し通してしまったのは如何なものか。
問題なのは、受け入れ態勢の不備の是正にあります。
受け入れた外国人のうち、約7000人近くが行方不明。
こんな異常事態こそ重視して議論されるべきなのに、
この点に関しては法務省に丸投げでと言うのでは、
あまりにも無責任で、とても議論を尽くしたとは言えないことは明らかです。
野党の追及がお粗末だったため、具体的なことは先延ばして
決まった後で国会に報告するという、全く順序が逆になってしまっています。
これは完全な秩序の無視とも言えます。
秩序とは法とも言い換えられますから、
一連の国会審議は時間が無かったとはいえ、
やはり無法行為ではなかったのかとも見えてしまいます。
まともな法順守の企業は外国人労働者が技能を学び身に付けて
場合によってはそのまま企業の戦力となっている所もあります。
しかし問題なのは、単に安い労働力が欲しいだけの、
いわゆるブラック企業が横行してしまっている現実があることです。
行方不明者の多くは、契約と賃金が違うという
本来あってはならないことが原因となっています。
しかし問題はその事よりも、行方不明になった人たちのその後です。
現在ではそうした外国人に仕事を斡旋するブローカーがいるようですが、
中には悪質なものもあり、犯罪に巻き込むケースが少なくないのです。
このような状況を完全に払拭しないまま外国人労働者の受け入れを増やせば、
行き場のなくなった人たちが犯罪に巻き込まれるケースを増やすばかりとなってしまいます。
現状の問題を抜本的に解決するような施策をしない限り
外国人労働者を不当に扱うブラック企業により、
外国人の犯罪が増加していくことになりはしないか。
この点が国民の一番心配な点ではないでしょうか。
この事をしっかり踏まえた上で、
具体的な策を立ててもらいたいし、
国会でもしっかりと審議をして、
法務省の裁量などという曖昧な点を最小限に止めて
きっちりとした仕事をしっかりやるようにしてもらいたいものです。
