マーケティングの基礎は実は同じ:100円のコーラを1000円で売る方法 | 売れる仕組み=マーケティング研究所所長 関西学院 准教授 理央 周(めぐる)

マーケティングの基礎は実は同じ:100円のコーラを1000円で売る方法

100円のコーラを1000円で売る方法 を読んでみた。
今月東京に行ったときに、ブランディング・パートナーのグレイズ代表小澤氏 と一緒に彼が題名に惹かれて手を伸ばした本。マーケターとしてとても気になっていたのだ。
100円のコーラを1000円で売る方法/永井 孝尚
帯にあるように、「価格を下げるな、価値を上げろ」という本。
敬愛する、「モノを売るな、経験を売れ」でおなじみの、エクスペリエンス・マーケティング=エクスマの藤村氏 が提唱するコンセプトと考え方は同じだと思う。ということは、この考え方がある意味正解なんだと思っている。
2時間でわかる!「モノ」を売るな!「体験」を売れ!―エクスペリエンス・マーケティングがあなたの.../藤村 正宏
藤村氏とこの本の著者の違いは、一つで、
藤村氏は「表現に特化している点」、
著者の永井氏は「製品に特化している点」だと感じた。

ボクがいつも言うマーケティングの3大要素は、“何を”“誰に”“どうやって”買ってもらうかなんだけど、永井氏が強調している価格や付加価値のついている製品というのは、この3つのうちの“何を”に含まれている。

マーケティング用語で言われるところの4Pのうちの、ProductとPriceに入るのがこれ。
コトラーはわかりやすく、マーケティング活動のツールとして4つのPと言っているが、これを単純化すると、製品とターゲットとプロモーションになる。

市場が複雑化し細分化していくにしたがって、マーケティングの理論もそれを追うように細分化されるけど、基本的な部分は普遍的だし変わらない。

シンプルなものなのだ。

その意味でも、小説仕立てのこの本はマーケティングのベースになるところのセオリーをしっかりと押さえている。

入門編から応用編の入り口までをおさえた良書なんだろうな、と思う。





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理央 周(めぐる)



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