ビクトリア湖とオーエンフォールズダム(ウガンダ) | ぶらり旅S

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戦後すぐの生まれ。灌漑、水資源、農業、発展途上国への技術協力などを中心に、大学で研究、教育をしてきて、現役を退きました。研究の周辺で、これまで経験したこと、考えたことを、今考えていることも含めて書いてみたい。

 アフリカ・ウガンダに行って来ました。

 ここはほとんど赤道直下なのですが、国全体の海抜が1200 mくらいあるので、日中は多少暑いものの快適です。ウガンダは、アフリカ最大の湖、ビクトリア湖の北半分ほどを占めています。そこからナイル川(白ナイル)が流れ出ていて、ナイル川の始点とされます。ただし、ナイル川の源流は、ビクトリア湖に注ぐ多くの川にあります・

 

 


 (海のようなビクトリア湖。ウガンダの空の玄関口、エンテべの空港はこの湖に面したところにあり、飛行機はまるで水面に降りるようにして着陸しました。)

 

 

(ビクトリア湖の面積は、6万平方キロメートルを超え、ほぼ日本の東北地方全体の面積に匹敵します。見渡す限りの水面です。2019年11月14日撮影) 

 

ビクトリア湖のナイル川への出口(ジンジャという町です)には、1954年にオーエン フォールズ ダムが建設され、流量をコントロールしながら発電をしています。このダムの建設に当たっては、エジプトが100万ポンドを出して、ダムを1m高くしてもらいました。下流の水を潤沢にするためです。
 さすがナイルの源流だけあって、水の透明度が高く、日本の山地渓流の水といった感じがします(いつも、カイロで汚れたナイル川を見ていたから、ちょっと言い過ぎになっているかも)。

 

(オーエン・フォールズ ダム。 65年前に建設された。)

 

(ナイル源流の水はきれいだった。)

 

ダムの上流、ビクトリア湖側には、2018年にJICAの支援(円借款)で完成した斜張橋がかかり、Source of Nile Bridge(ナイル源流橋)と名付けられて、橋のたもとには、”Bridging to the Future of Uganda And Japan" (ウガンダと日本の未来への架け橋に)と書かれています。

この橋は、ナイル川で分断されていたウガンダの東部地域を他の地域と結ぶと同時に、ウガンダとケニアの交流、交易を支えるものになっているそうです。

 

 

(ナイル源流橋。右がビクトリア湖、左がナイル川。前方が、ウガンダ東部地域、ケニア方面。)