動物の殺処分 | ギリゼのブログ

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 先日、ネット上で日本とドイツの殺処分の数を比較している広告を見かけた。ドイツは0で日本は万単位の殺処分を行っている現実に「日本に生まれてこなかったら良かった」というキャッチコピーも書かれていた。

 全てのドイツ国民が動物を捨てる行為をしていないとは到底考えられない事であり、行政が処分していないだけで何らかの手段で野良犬野良猫などが駆逐されているはずだ。当然のように狩猟で犬猫を撃ち殺していれば行政での殺処分が0という結果になる事は当たり前の結果だ。

 イヌ科とネコ科の生物がほぼ好きな私は目を背けたくなるような殺処分される動物が人間のどんな理由で保健所送りにされたかを調べた事がない。

 いくら凶悪殺人犯がどのような経緯でそんな人間に成れ果てたかを調べるのが好きな人間だとしても好きな犬や猫が理不尽な運命を背負わされた経緯なんて出来る事なら知りたくない。私も人間なので大体飼い主が何を思って飼っている動物を保健所送りにするかは予想できる。

 全ての保健所送りにした飼い主が悪人でない事は分かるが大抵は小さい時はかわいかったけど大きくなるとかわいくなくなったからや育てる事に飽きてしまったからという自分勝手な理由だ。

 その飼い主がもし人間を保健所送りにできるようになったら、育成に飽きた自分の子供も保健所に送るか質問したら合法だからという理由で躊躇いなく保健所送りにすると答えるだろう。だって人間だもの。

 犬や猫を飼う理由が孤独から抜け出すためやかわいいからという理由が大半だと思う。自分勝手な理由に見えるが動物を飼う事自体が動物を隷属させる自分勝手な行為なのでどんな理由であれさほど問題ではない。

 飼ったからには最期を看取るまで飼い主の責任を果たすのが常識だ。育成は確かに難しいが人間の子どもを育てるよりかははるかに簡単だと思う。

 さすがの私も人間の子供を育てるのが嫌になって殺す事件をニュースで見ても飼い主の気持ちを察して全く腹が立たない。いつになったら人間ブームから人は解放されるのだろうか。恐らくは殺処分ができるようになれば人間をペットにする人は今より大幅に減って無駄になる予定の命を吐き出す人間も減るだろう。

 ドイツと日本を比較した広告で動物がかわいそうという気持ちは私も分かるので全てを否定しない。ただ害獣を殺すのはかわいそうという意見は別次元の話になる。

 害獣を殺さなければ畑が荒らされたり人が襲われたりするので人が生きるためにはしなければならない殺生だ。正しくない事も正しい事だとしなければならない現実もある。人間を殺処分した方がいいという意見も正しくない事だが色々な事を考慮して正しい事だとしなければならない日ももしかしたら来るかもしれない。

 人の善は時と場所によって変わるものだ。諸刃の剣である善意を持って生きている人間は私からすると滑稽以外の何者でもない。

 きっと殺処分はなくすべきといっている人間も殺処分予定の動物全て飼って欲しいとお願いされると意見を変えて殺処分を肯定するだろう。

 一人でも多く保健所送りにする人間が減る事を私は願っている。無力な人間は願う事しか出来ない。