「知識を吸収したものが賢人で、忘却するものは愚者だ」、という考えは現代社会が作り出した誤りで、「忘れることはコンピュータにはできず、実に人間的で素晴らしい」と忘却積極的に推奨するエッセイです。

知識を記憶できる人は優秀であるという偏見が蔓延しています。

ただ、大量の知識を持った人だから、独自の思考ができるのか?

そんな疑問に、外山滋比古さんは辿り着いた。

子供は知識はないが、その不足を補えるだけの考え抜くという力を有している。
それゆえ余計な知識がない方が、自らの頭を回転させるようになるので、知識を忘れなさいと説いています。

特に現代社会は情報化で、無限大とも思える知識がいつどこでも捕まえることができ、知的メタボリック症候群とも呼ぶべき人たちで溢れかえっています。

彼らは非積極的でも膨大な量がやってくるため、知識を消化できずに脳に溜め込み、オーバーロードを起こし気味です。

乗り越えるための有効な手段は、「忘却力を高める」ことです。

「忘却はゴミ出しに似ている」

つまり、忘却は置場に困った知識を外に出す整理を役割を担っているのです。

忘れることで、頭をすっきりさせて、思考するスペースを作り出せるのです。

そして、忘れることはなにより個性的であるとしています。

知識は、人によって異なっていません。

しかし、忘却は人によって異なるのです。

同じ教育を受けていても覚えた内容は違うこともあります。また同じ体験をしていても、いざ話を聞いたら、全く違う印象を持っていることもあります。

コンピュータと違い、人にはそれぞれのフィルターを持っているため忘れ方も独自性がああります。

だから忘却は人間的で、使い方次第でコンピュータにも劣らない能力になるのです。

知識ばかり追い求めず、あえて忘れることで、新しいものが開けることがある。
そんな価値観を教えてくれる一冊です。
発明家でGEの創業者としても有名なトーマス・エジソンが書き残した日記には、現代の世界が直面している危機を乗り越えるためのメッセージが残されており、それらを紹介していく一冊です。

不況の克服、ビジネスの原則、発想、情報の見抜き方、考える力、幸福になる生き方、クリエイティブな時間の過ごし方、節目の向かえ方、教育、若者の使命、機械の恩恵、チャレンジャという12の項目について、本書ではまとめてあります。

どの言葉一つとっても、重く心に響く箴言になって、全て引用したいほどです。

一番印象に残った言葉は、
「その時代時代の若者たちがどういう変化を遂げていくのか、今日と明日は違う。明日とあさっても違うのだ。」

やはり今後の将来を切り開くのは、自分たち若者自身ですね。

自分たちで考え抜き、自分たちで行動を起こし、新しい世の中を創るくらいの気構えで生きるのが、ベストな選択ですよね。

天才と呼ばれる人の考えに、触れられる一冊。
[読了]『ゴールは偶然の副産物ではない FCバルセロナ流 世界最強マネジメント』フェラン・ソリアーノ著

2003~2008年までFCバルセロナの最高責任者である副会長を務めたフェラン・ソリアーノ氏が、強豪サッカークラブの経営者たちが用いている経営理論について述べ、しかもバルセロナの成功の理由についても具体的な数字や出来事を曝していてサッカーファンには垂涎の一冊です。

サッカー界というフィールドは特殊で普通の企業とは経営方針などが異なりそうなイメージがありますが、そんなことはありません。

・戦うべきフィールドを知り、どんなビジネスをするのか?

・戦略方法練り上げ、いかにプレーをするのか?

・勝つチームには何が必要なのか?

・リーダーシップはどう発揮するべきか?

・人材の採用と育成、および報酬の在り方はどうするべきか?

・交渉の場では感情をどうコントロールすべきか?

・イノベーションはどう生み出すのか?

・将来をどう予測すべきか?

という普通ビジネスでも重要な八つの行動に重きをおいて経営をしています。

最近FCバルセロナが、日本で少年サッカーチームを発足させたというニュースを拝見しましたが、そのわけも本書の中に示唆されています。

ちなみに、その狙いは二つで将来性のある若者の発掘とファンを増やすことでの市場開拓です。特にファン増加を企む市場として、アジアとりわけ、魅力的な国は現在日本(需要、購買力、競争レベルの三つで分析した結果)であると明記されています。将来的には中国市場を目指すようです。

先日FCバルセロナがクラブ世界一になったのは、ゲームソフトのように強い選手の寄せ集めではなく(実際には海外から来た選手のモチベーション管理なども行わないとうまくいかないようです)、裏付けのある経営理論に基づいたからであると説得させられます。


ビジネスの勉強としても面白いですし、選手獲得の裏話を知れるので、サッカーファンには貴重な一冊です。