[読了]『ヒトデはクモよりなぜ強い』オリ・ブラフマン他著

クモ(集中型)よりも、ヒトデ(分権型)という組織が、今後生き残るであろう企業のあるべき姿であるという一冊です。

クモとヒトデの共通点。

それはともに、体の中心から放射状に足が何本か伸びていることです。

一見すると似た者同士。

しかし、決定的に異なる要素があります。

クモは中心を破壊されれば、死に至りますが、ヒトデは中心を破壊されてもまるで何事もなかったように動くことができるのです。

つまり、クモはある一点に自己を管理する部位があり、ヒトデは分散させている。

そして、そのヒトデのように権利が分散している分権型組織が、クモのような集中型組織よりも秀でていると著作は主張しています。

ヒトデ型の組織の例えとしては、スペイン軍を撃退がしたアパッチ族、スカイプ、クレイグズリスト、ウィキペディアなどを上げています。

これらには、ヒエラルキーがなく、触媒となる人物、イデオロギーを共有し、既存のネットワークを持っておら、また推進者が存在しているという五つの要素があるそうです。

分権型の強みは、たとえ攻撃されてもすぐに新たな組織ができることにあります。

そして今後は、集中型と分権型を両立させたハイブリッドな組織(アマゾンやトヨタなどが既に該当します)が成功していくそうです。

生き残る組織は変化に強くなければなりません。そして、分権型の組織はそれを実現できるものです。
[読了]『理系VS文系なの!? 「理系人間」との仕事術 お互いの壁を撃ち破ろう』諒純也著

理系出身ながら、営業部に転身した諒純也さんが、変わり者が多いと思われがちな理系人間とどのように付き合っていけば、ビジネスにおいて最高の成果を出せるのか教えてくれる一冊です。

まず理系人間の生体系や仕事感について、諒純也さんは理系が嫌いなのではと勘繰るほど、辛辣な表現で語っています。

・理屈で解析し、理解していないとどうも落ち着かない

・かなり解析的に突っ込んで中身まで理解しないと、納得できない

・人と円滑なコミュニケーションを取るのが苦手なヤツが多いのですが、自分が興味を持っていることについては、異常なこだわりを持ち、そのパートだけは積極的にコミュニケーションに割り込んでくる

・自分がわからないことは、まず許せない

・スケジュール管理は非常に重要

・相手が「わからない」こと、そのものを理解することが、相当に苦痛

・理想を追い求める

・融通の効かない堅物が多い

・組織において従順


どれも思いあたる節があって、グサッときます。

こういう理系人間が生まれてきた背景は、学生時代には研究で教授の指導のもと実験を繰り返し、社会人になってからは上司から開発で「なぜを繰り返せ」と教え込まれたことがあるからだとも語っています。

そんな理詰め大好きな理系人間とは、うまくやるにはこんなことが大切であるとしています。


・理論的に説得する

・親密になって付き合う

・技術について、聞き上手になってやる

最後に理系と文系のコラボレーションの目指すべき形として、お互いを理解し合い、興味を持って交流することが重要であると説明しています。

文系出身の営業さんの向けに書かれているので、理系人間とうまく付き合いたいという人にはオススメです。

でも理系出身は読まないほうが身のためです。こんな風に自分は見られているのかと、ショックを受けるので。
[読了]『会社にお金を残さない!』平本清著

内部留保ゼロ、社員のボーナス500万円。給与・賞与はすべて公開、社長は任期制、目標・ノルマは一切なし。というメガネチェーン「21」の取締役、平本清さんが自社の経営について、語った一冊です。

インパクトのある経営スタイルだけ見ると、社員に優しくとても素晴らしい会社のように感じ取れます。

しかし、その内実は苦心を重ねたあげくに、生まれたアイデアの数々なんです。

会社を立ち上げる当初、大手メガネチェーンから独立したこともあり、以前の会社から工作をかけられる覚悟で経営に乗り出したそうです。

そのためたとえ潰しにかかれても、対抗できるために「他社が絶対にマネできない価格設定にする!」と戦略を立てたそうです。

しかし、ギリギリと戦いを続けていく上で、耐えられず会社を去っていく人も何人もおり、投資してもらっていたものを返金し、資金難に陥ったそうです。

そんななか社員にお金を借りて、経営を続け、社員と共に危機を乗り越えてきました。

そんな状況を 二人三脚でやってきた社員に対して、恩返しをしたという一心から、「儲けが出たら(社員に)真っ先に配分するのは当然です。」と考えるようになったそうです。

社員にもリスクを背負って、一緒に会社を作り上げていく。

だからこそ、経営陣と従業員という垣根はなく、軋轢も生まれません。

またコンセプトを共感できない社員はそもそも雇用しないようにしているので、舵取が変な方向を目指すこともありません。

額面通りの型破りな経営だけでなく、そのアイデアが編み出された経緯をうかがい知ることができます。