次男と命 | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

「あなたが死んだらみんなが悲しみます。」

 

私にも誰かが言ったはずである。母方のおばあちゃんだろうか。

父方のは馬鹿で怠け物だったが、母方のおばあちゃんは高卒(あの時代に女性が高卒というのは結構なことだ)

で賢くて、働き者で、昼間は毎日田んぼと畑の仕事、夜は縫い物の内職、それに並行して家事。合間に趣味の手芸。私や姉の服も沢山作ってくれた。本当に休んでいたという記憶が無い。

常に何某か手仕事をしていた。

 

となりのトトロのカンタのおばあちゃんに雰囲気がそっくりであった。

(ちなみにおじいちゃんの方は天空の城ラピュタのエンジニアのじっちゃんにそっくりである。)

 

だから私はカンタのおばあちゃんを見る度に息子たちに、

「ひいおばあちゃんはこんな人だったよ。」

と伝えている。しゃべり方とか、物腰とか本当にそっくりで泣きそうになる。

 

母方祖母も私の過失で死なせてしまった。警察沙汰にはならなかったけど、私が一番責任を負っていることは間違いない。私の人生はそんなのばっかり。

 

「あなたが死んだらみんなが悲しみます。」

次男を見ていると、そんな言葉を思い出す。長男はもう8歳になる。彼の方はもうだいぶ安心している。

私は乳幼児突然死症候群を恐れている。

 

以前、芸人の板尾創路さんの御嬢さんが、2歳で原因不明の突然死をなさった。

 

私が今年見た初夢は、壊れた家具の下敷きになって次男が死ぬというものである。精神状態があまり良くなかった影響だと思うが、それにしたってあんまりな初夢である。

 

次男は今2歳になるところである。あの子が死んだら、どうしよう。

 

そもそもお腹に居る時から5割の確立で流産すると言われてた子どもだ。

そしてちいさな子どもの命は時として簡単に失われてしまう。

 

「あなたが死んだらみんなが悲しみます。」

 

私は一度軽々しく自分の命を捨てようとした。その時、父が骨の髄まで苦しんだことは今なら良くわかる。

自分が親に対して行ったことは、須らく自分にも帰ってくるのだろう。だからって、息子たちに何かがあったらどうしよう。

 

こんなことを書いていると、クソヤロウだった私も人の親になったんだなあと思います。

「あなたの実らない夢のせいで子どもたちを犠牲にしないでください、」

と以前荒らしに言われたことがあるのだが、あながち真相でもあると思ってしまう。