錆色。

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前に日本のいろいろな古い言葉を調べていて、色の名前を探ったことがあったのです。

錆。

文字通り、さびた色合い。

鳶色、鈍色、代赭、真丹、浅葱、萌黄、紫紺、紅緋…


見れば見るほどさみしい色たち。
鮮やかな色がない。

ちなみに近所の国は、朝陽が上る国と断じて
「鮮やかなる朝」
と言い張っていますよね。図々しい、と言うか、ま、仕方ない。

私は。
なぜこのくすんだ国に生まれたのだろう、と、6歳くらいのとき考えた記憶がある。

なぜ。
昭和のいま?
今の日本?
世界の中の日本?

そう考えて、答えがでなくて、まごついて、何も喋れなかった。

錆色。

私の内も外も今そんな感じです。
和まみれてしまった…
沼の餌になってしまった…
望んでそうしてしまった…

この国はきらい、でも自分はもっと嫌い。だからものを書いてきた。

文章を金にするのが嫌い。
でも、後戻りはしない。

そこまでばかにはならないんです、私も。