キャンピングカーと言うのは外側から見たら大きく見えるけど、中はどうなっているんだろう。
と思って中に入ると、外から見た以上に ぎっしり とした印象を持った。
キッチンとソファー、テーブルセット、それからバストイレが、ぎっしりと詰め込まれている感じ。そのぎっしりしたキッチンで、友達はお鍋をいじっていた。
「肉じゃがをつくってるんだ。」
と言ったのに、
お鍋の中にはベーコンが入ってる。
「ベーコンじゃがじゃない。」
と私は言った。
彼は厚切りベーコンをじりじりと炒め油が出たところに大振りのじゃがいもを転がして、それから水とめんつゆを入れた。
「有り合わせで造るほうがキャンプっぽいでしょう。」
と友達は言う。
私はお土産に持ってきたサイダーを渡した。
「何故サイダーなんだ?」
「だってキャンプっていったらサイダーじゃない?」
「その理屈はよく分からないな。」
そうこうしていたら、入り口ドアからオットさんがひょいと入ってきた。
「フライドチキン買ってきたよ。」
と、コンビニの紙袋をテーブルに置く。
「なんでフライドチキンですか?」
と私は聞いた。
「だってキャンプ気分で楽しむって聞いたから。キャンプと言えばフライドチキンでしょ。」
とオットさんは言う。その理屈もよく分からない。
それからしばらくしてルームメイトの男性がドアをノックした。
「今日の晩飯ここだって聞いたからハンバーガー買ってきましたよ。」
と彼もファストフード店のビニール袋をどん、と置く。
「キャンプって聞くとハンバーガー食べたくなるんですよね。」
彼の理屈も良く分からなかった。
結局最後にオクさんが筑前煮とおにぎりを沢山持ってきて、キャンプなんだかパーティーなんだか分からない夕食会が始まった。
全員が
「キャンプなんだから。」
と言うそのキャンプという言語を、
食べ物の形にして持ち寄ったらこうなる。
私はサイダーとおにぎりというやってられない食べ会わせを、
むしゃむしゃ食べながら、
賑やかさは最高のスパイスだ、なんて思った。