海月 | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

海月はその体の95%が海水であるという
さらに言うなら、
水分95%固形分5%。
5%の固形分の中に糖質、脂質、灰分が含まれている
どれがどれだけ含まれているのかは
きっとどんな海月かによって違うのだろう。
しかしここで私が思うのは、
海月が存在している意味とはなんだろうか?
ということ。
体の95%が海水、これはきっと
ちょっと様子の違う海水
という程度のものである。
95%も海水で、それ以外がたったの5%なんだから。
いっそほとんど海水という生き物なのだ。
自分の体内と体外が
ほとんど変らないという生き物なのだ。
でも海月は依然としてそこにある。
なにも海月を見て
「なんだか妙な具合の海水だな。」
と思うひとはきっと居ない。
これに対して私が思ったのは、
海月に対してこんなに細やかに接してくれるなら、
人間に対してももっと細やかでいいではないか
ということ。
5%の違いで人格を認めてくれてもよかろうというもの。
95%が人間で
のこり5%違う何かを抱えている私が向こうから歩いてきたら
きっと彼方は凶声挙げて逃げてしまうことだろうから。