配合飼料その2~配合比率~ | 文鳥屋店主 敬白

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 年初に手ぶらというのも何ですので、年末に「発掘」された湯たんぽ↓を、6千円以上お買い上げのお客様より、ご希望先着順に同梱いたします。ご希望がありましたら、(あわてなくてもダイジョウブだと思いますが・・・)こちらにコメントの上ご注文いただければ幸いです。


 それで、今日も配合飼料ですね。

 文鳥の配合飼料は、雑穀のヒエ、アワ、キビ、カナリアシードなどを混ぜたものですが、その配合比率はいろいろとちがいます。ちがう理由は、たぶん、「ない」です。そんなことない、それどころか季節によって配合率を変えるように、昔の飼育書とかにあるじゃん!と、ツッコミが入りそうですが、でも、その比率って、重量(グラム)換算なの、容積(リットル)なの?ときかれたら、とたんに心細くなるかと思います。
 「歩留まりが悪い」なんて言うらしいですが、食べない殻(軽い)の部分が多いもの、例えばヒエは、殻をむくと食べられる部分はずっと小さくなります。ですから、ヒエ4・アワ2・キビ2・カナリアシード1・その他1と配合せよ、とあっても、重量と容積では、実際の配合量にかなりの差がでます。もちろん、殻付きと殻むきではまったく異なることになります。昔の飼育書は、そうした基本的なことを気にしないのに、季節によって配合率を変えるように、こまかな提案をしているわけです。それも、こまったことにみな違うことを言ってます。こっちのほうが栄養価が高い、あっちは低い、いやいやその逆、と、書く人それぞれの思い込み知識をもとにして、夏は栄養価を低く、冬は栄養価を高く、と何となくそうだなと思える理想に、当てはめてしまっているだけです。
 飼料会社の製品にしても、配合率はいろいろで、配合される種類もちがいます。もちろん、いろいろ研究・・・と言えるほどでなくても、考えて、実際に文鳥その他の小鳥に試食させてその配合率にしているようです。でも、みんなちがうのですから、だれもが納得する理由といえるものは、「ない」、という他ないですね。たまたま、試食する小鳥たちの好みによってちがうのですから。

飼料会社近喜商事の裏書

 科学的に見れば、昔から使用されるヒエ・アワ・キビには、それぞれに栄養の差はありますが、さほど大きな違いはないです↑。それに、栽培する場所の土壌や収穫する年の気候によって、同じ穀物でも栄養価は変わってくるので、配合する比率を多少変えても、同じ年の同じ場所のものを原料にしないと、同じ結果にはならないです。また、文鳥の側がえり好みすれば、こちらの努力は意味がなくなってしまいます。もちろん、エサ入れの配合飼料を完食させればいいですが、飼育上の取り返しのつかないミスとして、エサがあるつもりで殻ばかりで飢えさせてしまう、があるので、少しエサを多めに入れて、毎日忘れずかえる飼い方が普通だと思うのです。そうなると、多少エサは残るので、文鳥の側のえり好みして嫌いなものを残すことになってしまって、比率をちょっと変えても意味がなくなってしまいます。

 ですので、ヒエ・アワ・キビ・カナリアシードに関しては、配合比率は細かく変えることはないです。ただ、飼い方によって必要なエネルギーはちがってきますから、生活習慣に合わせて変えるのはもっともなことです。例えば、家にいてあまり動かないのにたくさん食べてしまう人は、太りつづけてしまいますが、同じ量を食べても、体を動かしてエネルギーを消費すれば太らないはずです。文鳥でも、室内を飛び回り水浴びをしまくりする元気な文鳥は、ヒエ・アワ・キビ・カナリアシードといった脂肪価10%未満の低脂肪な雑穀だけではなく、より高脂肪の種子を食べても、太ることはないですし、そうでないと動き回るだけのエネルギーが不足してしまうかもしれません。逆に動きたがらない文鳥やカゴの中でだけ生活しているなら、粗食でちょうど良いことになるかと思います。
 あとは、自分の文鳥の好みで、好きらしいものを加えるくらいでしょうか。あまり細かには考えず、何が自分の文鳥の好みなのか、いろいろ試して楽しんでいただければと思います。

 

↓体が不自由で一箇所で食べる文鳥のむいた殻

この文鳥の場合、いろいろ食べてくれているようです。

↓同じ文鳥のエサ入れの食べ残しです。

大きめの穀類は若干苦手な感じです。