配合飼料その1~カナリアシード~ | 文鳥屋店主 敬白

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食べてるのはキビですかね?立派なクチバシです。

 

 今日は配合飼料ですね。
 文鳥の場合、ほとんどの飼い主さんが、市販の配合飼料(雑穀のヒエ、アワ、キビ、カナリアシードなどを混ぜた飼料)を主食にしていますが、誤解も多いように思います。
 たとえば、文鳥が好むカナリアシード(カナリーシード)は、高脂肪だと思われてますが、実際の脂肪価は10%未満で、ヒエなどと大差ないようです。では、どうして昔からそう信じられてしまったか考えると、ただ、文鳥がそればかり食べるので、栄養価が高いからだと、決めつけただけみたいです。でも、もし、脂肪を多く含めば食べてくれるほど単純なら、食べないものに食用油でもぬれば良さげですが、そんなことしても、人も文鳥も食べてくれないですね。
 昔、今も、かもしれませんが、ペットショップなどでは、雑穀の殻をむいたムキ餌が与えられていることが多かったです。ムキ餌の掃除が楽だからだと思いますが、そのムキ餌をよくみると、不思議なことにカラがついたままのものがあって、それがカナリアシードだったりします(↓MOGUMOGUらんどムキエサ)。カナリアシードだけ殻をむかないのは、たぶん機械でむきにくいからだと思いますが、一種類だけ殻が付いてますね。ですから、文鳥にしてみたら、殻をむくことができるのはカナリアシードだけで、殻むきをしたいからカナリアシードばかり食べたのが真相だと、私は思っています。何しろ、文鳥のクチバシはぶ厚くて、穀物の殻むきをするために進化した形をしていますから。
 いやいや、カナリアシードはおいしいだけじゃないの?と思われるかもしれません。私も最初はそう思ったのですが、文鳥の舌は味蕾(みらい)という器官がすくないので、人ほど味のちがいはわからないとされていて、実際に、殻をむいたカナリアシードだと、あまり食べなくなります。興味があれば、お茶の間動物行動学で観察していただければと思うのですが、むいてしまうとあまり食べない。むいてもむかなくても味は一緒ですから、カナリアシードが好きな理由は、味ではない、との結論にいたりました(一時、むきカナリアシードを仕入れて、小袋に分けて販売したのですが、あまり好評ではなかったですね・・・)。味でなければなんだろう?で、食感、歯触り舌触り、文鳥だと殻をむく時の感触、これが魅力なのだろうと、推定したわけです。
 カナリアシードは、クチバシで殻をむきたい文鳥の欲求にかなえてくれる穀類で、脂肪も他と変わらない。そして、ウチのお茶の間で見る限り、そればかり食べるほど人気(鳥気?)はないです(人気順はカナリアシード>ヒエ>キビ>アワ)。昔の人の単純な思い込みを引きずって省くことはないでしょう。ただ、文鳥の殻むき本能を刺激するらしいラグビーボールを細長くしたようなその形は、文鳥の上クチバシの先端に引っかかりやすいらしく、むく時のくせでそうなってしまう文鳥もいます。これは、人なら小骨がのどにささった感じのようで、気になってエサが食べられなくなったりするらしいので(私の経験ではそうした文鳥はいませんから、稀だとは思います)、爪ようじなどで取ってやらないといけません。残念ながら、クチバシの形と食べ方のくせで起きることで直せないと思いますから、たびたび起きれば、カナリアシードは抜きにしたほうが良いでしょうね。栄養的には、あってもなくても大差ないので、気にしなくていいです。

お買得価格帯の『MOGUMOGUらんど』

カナリアシード以外の穀物の種類がわかったら自慢していいと思います。

 

『MOGUMOGUらんど』の殻付きバージョン

お買得価格帯の製品ですが全体的にキレイです。

白がキビ、黄・赤がアワ、灰色がヒエで、わかりやすいので自慢にならないかもです。

 

高価格帯の『ナチュラルラックス』

たくさんモミ(籾、殻付き状態のお米)が配合されてます。