「そろそろ標本を整理しなければ・・」
と前々から思いながら、なかなかできずにいた。
春休みで家にいる中学生の息子に、たまっていた標本用個体を整理してもらった。
細かい作業が苦手な私は、標本用個体をため込んでしまう癖がある。
昆虫といえども自分と同じ大自然の生命体
せっかく採集した虫たちを、飼育もしないで×にすることは自分にはでき ない。
確かに形が崩れやすくなるが、虫の寿命がつきるまで飼育し、×になってからゆっくりと標本にしていきたい。
結果的に、たくさんの個体を壊してしまったのも事実であるが・・
せっかくの素晴らしい個体だったのに、
触ると形がぼろぼろに崩れ、標本に残せなかった個体も多い。
それでもケースに残すことができた個体を1つ1つ眺めると、
その思い出が走馬燈のように浮かんでくる。
ヤマトタマムシ
昆虫ブログを書くきっかけとなったとっても珍しい昆虫だ。
実家の裏山から羽化したばかりのタマムシ♀が出てきた瞬間、
腰を抜かすほどのインパクトを感じ、
何度も目を疑った。
あれから5年以上経過しても、
輝きが失せることがない思い出深い個体だ。
1頭のみの発見だが、
標本に残せて本当によかった。
ヒメオオクワガタ
大自然とのつながりをいつも教えてくれる素晴らしいクワガタ。
一昨年に採集した自己ギネスは、
標本中に個体がバラバラに崩れてしまった。
ヒメオオクワガタの最大の魅力は、
高山でのフィールド観察と採集の楽しさだろう。
親子して大好きな素晴らしいクワガタでもある。
シロスジカミキリ
子どもの頃からあこがれていた国内最大のカミキリムシ。
♀がコナラの木から落ちてきた瞬間、
その大きさにとっても驚いた。
迫力があり、とっても大好きなカミキリムシだ。
ナミハンミョウ
昨年親子で初めて採集した。
♀の方が♂よりもひとまわり個体が大きい。
乾燥に弱く、現在越冬に成功したのは1頭の♀のみ。
息子が飼育し、毎日観察し続けている。
ミヤマクワガタ
子どもだけでなく、大人にも人気がある。
自己採集ギネスでは近場産の♂67㎜。
樹液採集での♂70㎜越えを今年は絶対に達成したい。
普通種としては、
年々数が減少しているクワガタだが、
コナラ等の樹液の木でこのクワガタを見つけると、
童心に戻り、
幸せを感じるのは私だけではないはず・・。
この1年間で身長が15㎝伸びた息子。
標本を眺めれば、
親子の採集歴史が蘇ってくる。
思春期を迎え、
一緒に採集できる回数も限られるようになると、
寂しさを感じてしまう。
「高校生になったら生物部に入部して、
お父さんとクワガタ類をもっと研究したい」
と嬉しいことも言ってくれるのだけれど・・・
春、関東では桜の花も既に満開。
県内の桜の開花も例年より3~4日早いらしい。
昆虫たちの活動も桜前線同様に早まるのだろうか?