7月27日、新潟県・村上市民ふれあいセンターにて、標記音楽会ツアー初日の幕が開いた。私はそれに合わせて妻と2泊3日の新潟旅行を計画した。新潟の歴史や文化、酒や食事を大いに楽しみ、そして宏美さんと良美さんの歌声に癒されて来た。

 

 さて、『宝くじ まちの音楽会』とは何か。まずそこから始めよう。一般財団法人 自治総合センターの宝くじの社会貢献広報事業 > 文化振興事業 > 宝くじ文化公演事業 > 宝くじ まちの音楽会、という位置付けである。現在は、南こうせつ withウー・ファン、岡村孝子 with 三浦和人、及び岩崎宏美・岩崎良美の3つのプログラムがある。この『宝くじ まちの音楽会』のお楽しみは、以前から地元合唱団との共演、そして10人に1人が当選するオルゴール・プレゼントであった。それも嬉しいことに今回も継続された。

 

 このコンサートはその位置付けから判る通り、財団法人と地方公共団体の共催で行われるものであり、社会貢献・地域振興といった意味合いを持つ。そのため、宝くじの助成金を受けてチケットは2,000円という低料金に抑えられている。チケット入手方法は、各会場で若干異なるものの、基本的にはその会場でしか販売されず、地域住民優先となっている。今回の村上の場合、発売当日に会場に並び、1人5枚までチケットを買うことができた。よって、新潟県や近県在住の仲間にお願いしてチケットを確保してもらったのである(感謝❣️)

 

 宏美さんは長らく(オフィシャルサイトで確認できるだけでも2010年以降ずっと)『岩崎宏美with宗次郎 ~心のふるさとを求めて~』というコンサートで、この事業に貢献して来た。それもこの3月でひと区切り。この7月から新たに姉妹コンビでのジョイント・コンサートのスタートと相成ったのである。今回予定されているのは現在8本で、ひと月に1回ずつ開催されるという。今日お話しする新潟・村上市民ふれあいセンター(7/27)に続いて、茨城・クラフトシビックホール土浦(8/29)、宮城・栗原文化会館(9/30)、岩手・奥州市文化会館(10/14)の日程が確定しており、他に千葉・大阪・和歌山・香川での開催が決まっている。

 

 今回は新潟県村上市における初日の様子をお伝えしたい。もちろん、このツアーの初日であるので極力ネタバレは控えたい。セットリストの曲名については一切触れないが、報告の都合上コンサートの構成や進行に話が及ぶため、宏美さんのライブをよくご存知の読者の方には、曲目の見当がついてしまうかも知れない。なので、真っ新な状態で今後の『宝くじ まちの音楽会』に臨みたい方は、以下は読まないでいただきたい。では、始めます!

 

 

 発売から2時間で1,000枚のチケットが完売という大盛況で、入場にたいへん時間がかかった。開演時刻ギリギリまで入場が続いており、開演を遅らせるのではないかと思われた。だが、開演のベルもなく定刻に開始。トイレに行っていた仲間は、1曲目に間に合わないという事態も生じてしまった。🥲

 

 それはともかく、1部の幕が開くと宏美さん、良美さんが揃って登場。オープニングは、デュオでお馴染みの曲を2曲歌われる。挨拶の後、お二人がそれぞれシャンソンを2曲ずつ歌われた。日本語の美しさに定評がある宏美さんは日本語で、フランスに肩入れしている良美さんはフランス語で。なかなか粋なコーナーである。そして、今度はニューミュージック系の名曲からお二人が1曲ずつ披露。

 

 お二人がステージに揃ったところで姉妹トーク。今回の話題は、予選の真っ只中だった高校野球の甲子園大会についてだった。宏美さんは「センチメンタル」「聖母たちのララバイ」、良美さんは「青春」が春のセンバツの入場曲に選ばれたことがある。その当時の思い出のエピソードを話してくださった。そして1部の締めは、ヨシリンのソロ2曲!

 

 第2部の幕が開くと、そこにはズラリと市民合唱団の方々の姿があった。村上中等教育学校合唱部、荒川コール他の皆さん、そして指揮は日下哲平さんだ。そこにヒロリン&ヨシリンも登場して日本の唱歌1曲、そしてもはやスタンダード化したフォークの名曲を1曲で、素晴らしいコーラスを聴かせてくれた。曲間ではお二人による合唱団の方々の紹介やインタビュー。地元の方々との楽しい交流の時間だった。

 

 その後お楽しみのコーナーだ。お約束の宝くじの説明や本事業の紹介をお二人がなさる。そしていよいよオルゴールの抽選の時間である。今までの宏美さんの代表曲のオルゴールに加え、今回良美さんのアノ曲のオルゴールを新たに作ったそうだ。プログラムに留めてある「お楽しみ抽選券」の番号の末尾ひとケタが当たれば良いのだから、10分の1の確率だ。われわれは夫婦で参加したので、当選率20%の高確率だ。宏美さんが「当選してもどちらのオルゴールかは選べません!どっちかが残ってもイヤだから」と笑わせてくれる。仲間では見事オルゴールをゲットした人もいたが、われわれ夫婦は涙を呑んだ。🤣

 

 続いて再びお二人の息もピッタリのデュオ。今度はとある女性ボーカルグループのヒット曲2曲だ。1部がヨシリンの出番が多めだったので、そろそろヒロリン・オン・ステージかな?とは私の心の声。ここで大きなサプライズあり。岩崎宏美メドレーは予想通りだったのだが、何とヨシリンがヒロリンメドレーのコーラスに立候補❣️宏美さんがヒット曲を立て続けに歌う横で良美さんがバッキング・ボーカルを担当、というゴージャスなメドレーとなる。そして親衛隊の面々はコールとペンライト・ワークでお二人を後押し。大いに盛り上がった。😊

 

 ラストは宏美さん圧巻の歌い上げ系王道2曲で締める。宏美さんの生の歌声は初めて、というお客様が多かったこの日の聴衆だが、すっかりそのハートを鷲掴み。そんな雰囲気が会場を満たした。鳴り止まぬアンコールの拍手に応えて、お二人が再びステージへ。アンコールにふさわしい心に沁みる名曲を聴かせてくださった。そして近年の宏美さんのステージを経験された方にはお馴染みの、撮影OKタイムである。私は前から2列目だったので、古いスマホでもなかなかによく撮れた。旅の写真も併せてご紹介しておこう。上段左は新潟市古町で食べたわっぱ飯とのっぺい汁、右は3つの“さけ”(鮭・酒・情け)の町・村上、下段左は説明無用、そして右が新潟一宮の弥彦神社である。

 

 

 皆さんもお二人の素晴らしいステージはもちろんのこと、機会があれば是非、新潟にもお出かけくださいね!